映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.573:「パーム・スプリングス」

映画好きが購入したブルーレイの映画情報をブログに残していく記事で、今回は573本目。タイトルはマックス・バーバコウ監督による、2021年日本公開作品「パーム・スプリングス」。特典映像は「予告編集(海外版予告/日本劇場公開30秒予告/日本劇場公開60秒予告)」で、約4分が収録されている。本作はマックス・バーバコウの映画監督デビュー作で、Hulu配信後3日間の視聴者数が史上過去最高の数字になったという映画だ。第78回ゴールデングローブ賞の「最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル)」と「最優秀主演男優賞」にもノミネートされている。出演は「俺たちポップスター」「ブリグズビー・ベア」などのアンディ・サムバーグ、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のクリスティン・ミリオティ、「セッション」「21ブリッジ」などのJ・K・シモンズ、「パーフェクト・デート」のカミラ・メンデスなど。作品としては、なぜか知人たちの結婚式の日を何度も繰り返す男女を描いた"ロマンチックタイムループ"映画だ。

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”タイムループ”によって、同じ日を何度も繰り返すキャラクターを描いたSFラブロマンスといえば、「恋はデジャ・ブ」が古典だし、その変奏の「50回目のファースト・キス」という作品もあったことからも、決して新しいジャンルではないだろう。本作は殺人鬼に追われたりテロリストから爆弾を奪う訳でもなく、ひたすら”何でもない日々”の繰り返しから抜け出すために奮闘する作品だが、カリフォルニアを舞台とした楽天性も含めて、雰囲気が楽しい映画に仕上がっている。ただし90分という短い上映時間の中で、実は深いメッセ―ジも潜んでいる作品であり、自分の安穏とした人生の中で本当に価値のあるものとはなんなのか?という鋭い問いも含まれている。最後まで観ても説明が付かない伏線もあって考察のしがいもあるので、観終わったあとは色々と話が弾むタイプの作品だろう。マックス・バーバコウ監督の2作目は「マンガー・ブラザーズ」というジョシュ・ブローリン主演作だったが、こちらはあまり印象に残らない凡作だったので、ぜひ3作目の監督作には期待したい。

 

 

監督:マックス・バーバコウ
出演:アンディ・サムバーグ、クリスティン・ミリオティ、J・K・シモンズピーター・ギャラガー、カミラ・メンデス
日本公開:2021年