映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.578:「スペースバンパイア」

映画好きが購入したブルーレイの映画情報をブログに残していく記事で、今回は578本目。タイトルはトビー・フーパー監督による、1985年日本公開作品「スペースバンパイア」。特典映像は特に無し。悪魔のいけにえ」「ファンハウス 惨劇の館」「ポルターガイスト」などのトビー・フーパー監督が手掛けたSFホラー。本作は製作スタッフが豪華で、「エイリアン」「トータル・リコール」の脚本を手掛けたダン・オバノン、「007 ユア・アイズ・オンリー」「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」の撮影監督アラン・ヒューム、「刑事コロンボ」「ピンク・パンサー」のテーマ曲や「ティファニーで朝食を」で音楽を手掛けたヘンリー・マンシーニ、「スパイダーマン」「イングロリアス・バスターズ」「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」などで特殊ヴィジュアルを手掛けたジョン・ダイクストラなどが、各セクションを担当している。原作はコリン・ウィルソンの小説「精神寄生体」だが、原作は未来を舞台にしていたところ、映画版では現代を舞台にしたりと大幅に変更している。

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作品としては、ハレー彗星の調査に向かった宇宙船チャーチルのクルーたちが謎の宇宙船を発見し、中にいた全裸美女を連れ帰ったらその美女が人間の精気を吸い取るクリーチャーだったという、”B級SFホラー”な展開がむしろ清々しい快作だ。特に出演シーンのほとんどをヌードで熱演しているマチルダ・メイの存在は、本作を”特別な一本”にしていると思う。映画解説者の故淀川長治氏が『日曜洋画劇場』で、「全裸のオッパイ丸出し、やらしいねぇ。今夜は、何か眠れないかも知れませんよ。いろんな意味で。」という名解説を披露していたのも懐かしい。またヘンリー・マンシーニが手掛けたテーマ曲は特に素晴らしく、全体的にユルい展開の本作に高い格調を与えている。スタートレック」シリーズや「X-MEN」シリーズでお馴染みの、パトリック・スチュワートが出演しているのも意外性があるだろう。トビー・フーパー監督作品の中でも”ジャンル映画”っぽい一作だと思うが、黒沢清監督の「お気に入り映画51選」にも、「エイリアン」「遊星からの物体」「ペイルライダー」「羊たちの沈黙」などに並んでランクインしているという不思議な作品だ。

 

 

監督:トビー・フーパー
出演:スティーヴ・レイルズバック、マチルダ・メイ、ピーター・ファース、フランク・フィンレイパトリック・スチュワート
日本公開:1985年