映画好きが購入したブルーレイの映画情報をブログに残していく記事で、今回は581本目。タイトルはロマン・ポランスキー監督による、1995年日本公開「死と処女」。特典映像は特に無し。「ローズマリーの赤ちゃん」「戦場のピアニスト」「ゴーストライター」などで有名な、アカデミー監督賞受賞経験のあるロマン・ポランスキーによる密室サスペンス。2024年には公開30周年を記念してデジタルリマスター版が公開されている。本作は主に3人の登場人物しかいないが、過去に秘密を抱きながら復讐を試みる妻のポーリナ役は、「エイリアン」「ゴーストバスターズ」「アバター」のシガニー・ウィーバー、ポーリナに監禁される男ロベルトを「ガンジー」「シャッター アイランド」「ヒューゴの不思議な発明」のベン・キングズレー、ポリーナの夫ジェラルドを「リーサル・ウェポン3」「エネミー・オブ・アメリカ」「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!」のスチュアート・ウィルソンが務めている。


作品としては、シューベルトの「死と乙女」をモチーフにした戯曲を原作とし、裕福な一組の夫婦とその妻の過去に影を落とした一人の男が過ごす、悪夢の一夜を描いた心理スリラー映画で、ロマン・ポランスキーの演出力が堪能できる一作だろう。ある嵐の夜、妻ポーリナは夫ジェラルドの帰りを待っていると、帰宅したジェラルドは途中で車のタイヤがパンクし、通りすがりの男の車で送ってもらったと言い、その男ロベルトを家に招き入れることになる。ところがその声を聞いたポーリナは、数十年前に誘拐されて目隠しされた上に、自分を陵辱した男だと確信しその復讐を実行に移すという内容だ。シガニー・ウィーバーが狂気の演技を見せており、紳士的に振る舞うベン・キングズレーと比較して真実がどっちにあるのか?が分からないところ点が、本作の面白さとなっている。またポーリナと夫のジェラルドが反政府活動を行っており、政府に対して不信感があったにも関わらず、出世した夫が新政権の役職に就くことにポーリナは不信感を持っているという冒頭の展開も後半でじわじわと効いてきて、3人の演技アンサンブルも素晴らしい。ラストはやや失速するし地味な作品だが、スリラー作品が好きならオススメできる作品だ。
監督:ロマン・ポランスキー
出演:シガニー・ウィーバー、ベン・キングズレー、スチュアート・ウィルソン
日本公開:1995年