映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.588:「蜘蛛女のキス<HDニューマスター・スペシャルエディション>」

映画好きが購入したブルーレイの映画情報をブログに残していく記事で、今回は587本目。タイトルはヘクトール・バベンコ監督による、1986年日本公開「蜘蛛女のキス」。特典映像は、「もつれた蜘蛛の巣:長篇メイキング・フィルム」「マヌエル・プイグの蜘蛛女の秘密」「メイキング ブロードウェイミュージカル」「小説から映画へ」「オリジナル予告編集(オリジナル劇場予告編/特報/1985年レビュー版予告編)」で、計170分が収録されている。「もつれた蜘蛛の巣:長篇メイキング・フィルム」では、ヘクトール・バベンコ監督が「掟破りは望むところだった。本作が描くのはホモの登場人物ではなく、人間性の意味の探求が主題なんだ。情熱に基づく仕事だったし皆が無償で働き、破産も覚悟だった。当時は独立プロは異例だったが、いい企画は成功すると期待したよ。」と言い、主演のウィリアム・ハートは「今、当時のガラスケースの中をのぞくと、『蜘蛛女のキス』の私の記念品が入っている。金、銀、プラチナ、ダイヤモンドのコレクションだ。数々の美術品だよ。当時の貴重な思い出の数々なんだ。」と語っている。また本作の映画関係者は、「1983年の業界は高級志向の名優による芸術映画とは無縁だった。未知のジャンルに適応してなかったんだ。80年代初頭の映画業界は別世界だったから、こんな題材は論外だった。市場分析しても独房のホモと左翼の主人公を誰が好む?まるで悪夢の企画だったよ。」と当時の様子を評している。

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作品としては、ファシズムが台頭する南米某国の刑務所を舞台に、政治犯と同性愛者の交流を描いたヒューマンドラマ。マヌエル・プイグによる原作小説を、「太陽を盗んだ男」の脚本家レナード・シュレイダーが脚色し、「カランジル」「ピショット」のヘクトール・バベンコがメガホンを取った。第58回アカデミー賞では「作品賞」「監督賞」「脚色賞」にノミネートされ、ウィリアム・ハートが「主演男優賞」を受賞した他、第43回ゴールデングローブ賞や、第38回カンヌ国際映画祭などでも高い評価を得ている。文芸映画のような内容を想像してしまうが実はミステリー的な展開もあり飽きさせない上に、ウィリアム・ハートの演技も素晴らしい良作だ。

 

 

監督:ヘクトール・バベンコ
出演:ウィリアム・ハートラウル・ジュリア、ソニア・ブラガ、ホセ・レーゴイ、ミルトン・ゴンサルヴェス
日本公開:1986年