映画好きが購入したブルーレイの映画情報をブログに残していく記事で、今回は610本目。タイトルはケン・ラッセル監督による、1971年公開「ケン・ラッセル 肉体の悪魔」。特典映像は、特に無し。「恋する女たち」「マーラー」「トミー」「チャタレイ夫人の恋人」などのケン・ラッセル監督が手掛けた、スリラードラマだ。17世紀のフランスで起きた「ルーダンの悪魔憑き事件」をモチーフとした小説や戯曲の映画化であり、カトリックの尼僧が登場する”ナンスプロイテーション”映画の先駆けとしても有名な作品だろう。とにかく修道院長を演じたヴァネッサ・レッドグレイヴの怪演が強烈な印象を残し、修道女たちの狂った表現は今観ても斬新で、当時はかなりの問題作だったと思う。実際に公開時にはキリスト教信者から強烈な反発を招き、編集が入ったらしい。いわゆる傑作カルト映画だと思う。


物語はフランスで実際に起きた”悪魔憑き事件”で、女子修道院において修道女たちが次々と悪魔憑きの兆候を示し、神を冒涜する言葉や卑猥な振る舞いで騒ぎ始めたという事件がベースになっている。いわゆる集団ヒステリーだが、その元凶として槍玉に挙がったのが並外れたプレイボーイぶりから修道院長に逆恨みされた司祭グランディエであり、プロテスタントを信仰する彼らを弾圧しようとするカトリック教会側の思惑によって、グランディエが壮絶な拷問を受ける様子が描かれている。とにかく露悪的な性描写や残酷描写、宗教的なタブー描写に溢れているが、大量のエキストラや美麗で壮大なセットなど映画的な見どころは多い。ケン・ラッセル監督の表現者としての才能が爆発した怪作だと思う。
監督:ケン・ラッセル
出演:ヴァネッサ・レッドグレイヴ、オリヴァー・リード、ダドリー・サットン、マックス・アドリアン、ジェマ・ジョーンズ
日本公開:1971年