映画好きが購入したブルーレイの映画情報をブログに残していく記事で、今回は613本目。タイトルはポール・ヴァーホーベン監督による、2007年公開「ブラックブック」。特典映像は、「ポール・ヴァーホーベン インタビュー」「撮影監督カール・ウォルター・リンデンローブ インタビュー」「監督来日記者会見&舞台あいさつ特番」「監督来日インタビュー映像」「オリジナル予告編/日本版予告編/テレビスポット」で計110分が収録されている。「ポール・ヴァーホーベン インタビュー」では、「『ブラックブック』は自分の撮りたいものに戻った。その思いは、その後の『エル』『トリック』へと続いたよ。それは自分自身を取り戻すような感覚だった。ヨーロッパに戻ることは現実に帰ることだし、現実はSFよりもずっと面白い。今、アメリカの政治で起きていることは、この10年間のどの映画よりも興味深いよ。アメリカの映画に現実は描かれないよね。例えば『アベンジャーズ』など実在しないスーパーヒーローばかりで、現実とはなんの関係もない話だ。アメリカに来てからロサンゼルスで『スターシップ・トゥルーパーズ』や『インビジブル』などを撮ったが、最後の方の数作は製作費が1憶ドルを超えていたね。」と答えている。


また「『ブラックブック』の製作については、私なりの構想を持っていて、それはアメリカでの経験に基づいた思考だったんだ。一般的にオランダでは予算に合わせて脚本を調整するんだよ。予算が乏しければシーンをカットしたりね。オランダのスタッフは私が脚本通りに撮るとは思っていなかったみたいだが、私は自分たちが書いたどおりに撮影したかった。彼らは認識のズレに驚いていたよ。脚本にある”群衆のシーン”では、私は20人ではなく200人集めたいんだ。それぞれのシーンに意味があるからね。『ブラックブック』の製作は2004年に開始する予定だったが、必要な額の半分しか集まらずに製作は中止されたんだが、1年後にドイツからの資金調達が可能だとなり、再び開始できたんだよ。最終的な制作費は1700万ユーロで、オランダ映画でもっとも高額な製作費となったけど、アメリカ映画に比べれば大した金額ではないよ。」など製作の裏側を語っている。
作品としては、「ロボコップ」「トータル・リコール」「氷の微笑」「スターシップ・トゥルーパーズ』など数多くの代表作を持つ巨匠ポール・ヴァーホーベンが、20年ぶりにハリウッドから戻って母国オランダで制作した戦争サスペンス。オランダでは年間興行収入第1位となる大ヒットを記録している。舞台は1944年、第二次世界大戦時ナチス・ドイツ占領下のオランダ。何者かの裏切りによって家族をナチスに殺されたことにより、復讐のために名前を変えてレジスタンスに参加し、ナチスの将校に愛人として近づいてスパイ活動に身を投じる、若く美しいユダヤ人歌手ラヘルを主人公として描いた物語だ。ヴァーホーベン作品らしく、セックスやバイオレンス描写は容赦がないが、スパイ映画を中心に恋愛劇や戦争ドラマの要素がミックスされた脚本が秀逸で、娯楽映画として素晴らしい作品になっている。ポール・ヴァーホーベンのフィルモグラフィーでも屈指の傑作だと思う。
監督:ポール・ヴァーホーベン
出演:カリス・フォン・ハウテン、セバスチャン・コッホ、トム・ホフマン、ヴァルデマー・コブス、ハリナ・ライン
日本公開:2007年