映画を観て音楽を聴いて、感想を書くブログ

会社員バンドマンが綴る、映画と音楽のブログです。過去の名作から、新作まで綴っていこうと思います。音楽についても書くかもしれません。

「ゴーストバスターズ(2016)」を観た

ゴーストバスターズ(2016)」を観た。

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監督:ポール・フェイグ

日本公開:2016年

 

人気シリーズのリブートというのは、作り手としてもプレッシャーがあるだろう。同じ事をなぞっても全く別の事をしても、ファンからはソッポを向かれて、酷評されてしまうからだ。必要とされるのは、オリジナル作品のどこにファンは魅力を感じていて、何が愛されるポイントなのかを押さえた上で、更に新しい要素を入れて映画を面白くする事である。ただ、これは至難の技だ。

 

今回のゴーストバスターズは女性だけのチームなのだが、公開前のネット上では、女性版ゴーストバスターズに対して、大ブーイングが起こっていると書かれていた。これは新しい要素である「女性が主人公」という事へのファンからのアレルギー反応だろう。では、素直に今回のリブート作の感想はどうであったか?と言えば、驚くほどに「ゴーストバスターズ」の良い部分を活かして、且つ映画的に面白く仕上がっている快作であったと思う。

 

感想

前作は1984年に一作目、1989年に二作目が公開されて、どちらも大ヒットした人気作。主演のビル・マーレイダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、アーニー・ハドソンの4人が、ギャグを言い合いながら「余裕で、且つ不真面目に」ゴーストを退治していき、NYを救う様がカッコよく魅力的な映画だった。ある種の「男子校感」とも言える仲良し四人組がキャッキャしながら、「俺たちだけの仕事」をやり遂げる感じが、面白さの肝であったと思う。

 

簡単に言えば、今回はその「女子校」バージョンである。四人のキャラクターの割り振りは、黒人キャラを含めてほぼ前作を踏襲しており、違和感なく受け入れられる。特に前回のビル・マーレイ的存在である、アビー役のメリッサ・マッカーシーがすこぶる良い。

 

顔の表情からギャグ的セリフから、あのビル・マーレイ演じるピーターが醸し出していた飄々とした主役感を表現しており、完全なハマリ役だ。彼女がいるだけで、ゴーストバスターズの世界観が再現出来ているというマジックが起こっており、今回のリブートにおける最大の功労者だと思う。

 

また今回、コメディ作品としても滅法面白い。良くアメリカのコメディ映画特有の笑いのツボが違う為に、日本だとスベっている作品があるが、今回はそれがほとんど無い。あのクリス・ヘムズワースおバカキャラコメディリリーフとして登場するが、彼の「イケメンで真面目なのに馬鹿」というキャラがシュールで斬新だし、何より笑える。

 

公開直後なのでネタバレはしないが、今回の作品はテーマ曲の使い方や過去作の要素など、どのタイミングでどう演出すれば、過去作のファンは喜ぶのか?がしっかり計算されていて、あるべき所にあるべきモノがピタッとハマる感じが気持ち良い。

 

その上でアクション映画としての高揚感など、前作には無かった要素もキチンと入れて、2016年バージョンの「ゴーストバスターズ」としてしっかりアップデートされているし、ファン向けの過去作への目配せも忘れていないという理想的なバランスになっていると思う。

 

今回は、前作にも出ている「ある役者」が、全く違う役柄で登場するので、過去作とは世界観だけが同一のパラレルワールドだという事が分かる。よって、前作とはストーリー的に全く繋がりは無い。そういう意味では、今作だけ観ても楽しめるのだが、出来れば過去作を観てからの方が、今作の魅力は100%伝わると思う。

 

随所に出てくる過去作の役者や設定をニヤニヤしながら観つつ、新しいキャラや進化したVFXにより、更に豪華になった「ゴーストバスターズ」の世界観を楽しむのが、よりこの映画を楽しめる方法だと思う。エンドクレジットが終わった後、最後にワンシーンあるのだが、そのシーンで交わされる会話の意味も含めて、過去作を観ておいた方が良いと断言したい。

 

個人的には、一瞬だけど「あのキャラ」が出てきて本当に良かった。しかも二番煎じに走らず、粋な登場の仕方だったので大満足だ。

 

またこのキャストと監督で、続編が観たいと心から思う、完成度の高いエンターテイメント作品である。