映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.153:「バイス」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は153本目。タイトルは、アダム・マッケイ監督による作品「バイス」。ヤフオクにて中古で購入。特典映像としては、「キャスト・監督インタビュー集」「1分でわかるバイスの心得」「特報・予告編」で、計32分が収録されている。「キャスト・監督インタビュー集」では、クリスチャン・ベールが役作りにおいて「ただのモノマネは嫌だった。15分もすれば観客は見飽きてしまうから。だから自分の政治信条は忘れて、チェイニーの政治的行動を全面的に受け入れることにした」というエピソードが特に興味深い。他にもエイミー・アダムスやアダム・マッケイが、主演クリスチャン・ベールの演技を絶賛しているインタビューや、映画評論の町山智浩氏によるキャスト&監督インタビューが収録されており、特にアダム・マッケイが「権力を疑え。政府は監視を怠ると暴走する。自分の全てを懸けてでも疑わないとダメだ。」という応答や、「次回は地球温暖化をテーマにした作品を作りたい。」などのコメントが聞ける。

f:id:teraniht:20210906212409j:imagef:id:teraniht:20210906212629j:image

作品としては、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のアダム・マッケイ監督とスタッフが再集結して制作した、社会派コメディドラマ。アダム・マッケイは脚本と製作も兼任しており、第91回アカデミー賞では作品賞ほか8部門にノミネートされ、「メイクアップ&ヘアスタイリング賞」を受賞している。主演のディック・チェイニーを演じたクリスチャン・ベールは、本作のために体重を20キロ増量し役作りしたらしい。他には「メッセージ」のエイミー・アダムス、「フォックスキャッチャー」のスティーブ・カレル、「スリー・ビルボード」のサム・ロックウェル錚々たる俳優が共演しており、非常に見応えのある作品になっている。ジョージ・W・ブッシュ政権時に副大統領に就任したディック・チェイニーの半生を描きながら、彼が9・11の同時多発テロ事件ではブッシュ大統領を操り、アメリカをイラク戦争へと導いていく展開には驚きしかない。ただ、これらをコメディタッチで描いているのも本作の特徴で、このあたりの演出にはアダム・マッケイ監督の手腕が光っている。映画の情報量が多いので、ブルーレイで何度も観返したい作品だ。

 

監督:アダム・マッケイ
出演:クリスチャン・ベールエイミー・アダムスサム・ロックウェルスティーヴ・カレル
日本公開:2019年