映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.165:「大人は判ってくれない/あこがれ」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は165本目。タイトルは、フランソワ・トリュフォー監督による作品「大人は判ってくれない/あこがれ」。特典映像は「セルジュ・トゥビアナの2作品解説」「出演者スクリーン・テスト」「カンヌ国際映画祭でのレオ少年」「トリュフォーの肖像」「オリジナル予告編」で、計47分が収録されており、さらに特典として特製ブックレット(P.28)が同梱されている。「トリュフォーの肖像」は、映画批評家や監督として活躍した若きトリュフォーに迫るインタビュー&ドキュメンタリーで、本作については「かなり悲観的な映画だが、思春期をいい思い出として懐かしむのではなく、最悪の時期として表現しようと考えた。自分にとって少年期はつらいものだったから」と語っている。また本ブルーレイには17分の短編「あこがれ」も収録されており、子供をテーマにした映画という意味では「大人は判ってくれない」の原点と言える作品かもしれない。

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作品としては、フランスを代表する映画監督フランソワ・トリュフォーの1960年日本公開作で、トリュフォーの自伝的要素の強い長編デビュー作だ。そしてこの作品が成功した事により、ジャン=ピエール・レオが演じる本作の主人公「アントワーヌ・ドワネル」は、計5作に同名役で出演することになる。第12回カンヌ国際映画祭では「監督賞」を受賞しており、「映画に愛をこめて/アメリカの夜」などと並び、フランソワ・トリュフォー監督の代表作と評される映画だろう。トリュフォースティーブン・スピルバーグ監督に多大な影響を与えたことでも有名で、「未知との遭遇」にも役者として出演している。両親の愛を知らずに育った12歳のアントワーヌ・ドワネル少年が、家庭でも学校でもまったく自分の居場所を見つけられないまま鑑別所に送られ、それでも生き抜いていく様を描いた作品だが、海を目の前にしたラストシーンなどは鮮烈な印象を残している。

 

 


監督:フランソワ・トリュフォー

出演:ジャン=ピエール・レオ、パトリック・オーフェイ、アルベール・レミー

日本公開:1960年