映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイレビュー&感想Vol.334:「シンプル・プラン」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は334本目。タイトルはサム・ライミ監督による、1999年日本公開作品「シンプル・プラン」。特典映像としては「メイキング&インタビュー」「US版予告編」「日本版予告編/TVCM」で、計16分が収録されている。「メイキング&インタビュー」では、サム・ライミ監督が「基本的にはスリラーだよ。人物が平凡だからこそ、緊迫感が増長されるんだ。それが本作の魅力だろう。みな善良な市民だが、偶然悪事に手を染めてしまうのが面白いんだ。善玉の主人公が犯罪を犯すことに、おそらく観客は戸惑いを覚えるだろう。主人公の意外性は観る者の心に違和感を植え付ける。それこそが、この物語の面白いところだ。更なる意外性を期待するために緊迫感が助長されるんだよ。この脚本の素晴らしさの一つは、人物描写の妙にあるね。」と言い、主演のビル・パクストンは「これほど見事な脚本は久しぶりだ。サム・ライミ監督と共演者の名前を聞いて、映画の成功を確信したよ。原作が面白くて、最後まで一気に読んだ。スコット・スミスの処女作で、31歳の時に書いたものなんだ。あまりに面白いから妻にも読ませ、何冊も買って友達に配った位だよ。」と語っている。また、共演のビリー・ボブ・ソーントンは「懐かしいタイプの作品だ。ヒッチコックを彷彿とさせる不気味な雰囲気で、この映画にはユーモアもある。ヒッチコックのユーモアは理解されにくいけどね。もし彼が観たら、この映画を気に入ってくれると思うよ。映画の脚本には60~70作に1作の割合で、最後までに一気に読ませる傑作がある。僕は普通なら冒頭と結末しか読まないが、この脚本は読み始めたら止まらなくなったよ。」と答えている。

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作品としては、「死霊のはらわた」「初代スパイダーマン3部作」「スペル」などのサム・ライミが監督した、サスペンススリラー。原作はスコット・B・スミスの同名小説だ。出演は「エイリアン2」「タイタニック」のビル・パクストン、「ルームメイト」「ジャッキー・ブラウン」のブリジット・フォンダ、「バーバー」「スリング・ブレイド」のビリー・ボブ・ソーントン、「Uターン」「マジェスティック」のブレント・ブリスコーほか。ひょんなことから大金を手にしてしまった3人の男たちが、田舎町での平穏な人生から転落していく姿を描いている。一見真っ当な人間たちが、欲に溺れて犯罪を重ねてしまい後戻りできなくなる様を描いた、二転三転する脚本が魅力の作品だろう。ホラーやファンタジーのイメージが強いサム・ライミ作品としては、やや地味目で固い印象の映画だがサスペンスとして質が高く、ビル・パクストンビリー・ボブ・ソーントンの演技も素晴らしい。2022年末に国内初ブルーレイ化された作品だったが、改めて観返して良かった。

 

 

監督:サム・ライミ
出演:ビル・パクストンブリジット・フォンダビリー・ボブ・ソーントン、ブレント・ブリスコー、ゲイリー・コール
日本公開:1999年