映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.350:「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は350本目。タイトルはオリヴィア・ワイルド監督による、2020年日本公開作品「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」。特典映像としては「監督・各キャストインタビュー集」「SXSW映画祭」「メイキング」「劇場予告編」で、計29分が収録されている。オリヴィア・ワイルド監督のインタビューでは「脚本を読んだ時は爆笑したわ。製作が決まったと聞いて参加する前から楽しみだったし、女性の友情を描いた映画を観たかった。女性が男性を追っかけたり、外見を変えたりしない映画をね。本作は冴えない女の子たちがおしゃれをして人気者になろうとする映画じゃなくて、友情の物語なの。多くの人たちにとって思春期の友情というのは、人生で最も親密な関係だと思う。大人になってから振り返ると今の自分の人格や人間関係に、その影響が大きくあることに気付くの。つまり本作は人生の重要な時期を描いているのよ。本作は「リーサルウェポン」みたいに、バディものの刑事映画のように取り組んだわ。命懸けの状況で、お互いに支え合う二人を描きたかったから。”ガールズ映画を作ろう”という考えはなかったわ。」と語っている。

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主演のビーニー・フェルドスタインは「数年前に脚本を読んでから、ずっと頭の中にあったの。ある日、監督から連絡が来たから”なぜ彼女が私のことを知ってるの?”と驚いたわ。会ってみたら楽しかった。お互いの経歴とか物の考え方、それに本作のことを話し合ったの。彼女は明確なビジョンを持っていたから、私をモリーに選んでくれて嬉しかった。本作のメッセージは、私たちは他人や自分の事を決めつけすぎってこと。良く知りもせずに型にはめてしまっているの。モリーとエイミーは自分たちを優等生だと思っている。でも実際は、高校生活の間ずっと友達になれるはずだった多くの人たちを遠ざけていた。だから人を決めつけちゃダメってことね。キャストは皆、仲が良くて温かい仲間だったから、撮影が終わるのが残念だったわ。」と答えている。

 

作品としては、女優であるオリヴィア・ワイルド長編映画監督デビュー作で、優等生の女子高生コンビが卒業式前夜に、青春を取り返すべくハメを外そうと、パーティーに出席するため奔走する姿を描く青春コメディだ。主演は「ディア・エヴァン・ハンセン」「チケット・トゥ・パラダイス」のケイトリン・デヴァーと、「レディ・バード」のビーニー・フェルドスタイン。「ブックスマート」とは「高い学力があるのだが、常識が欠けている人」のことを意味し、日本でいう所のいわゆる「ガリ勉」女子二人が主人公だ。そんな彼女たちが卒業パーティに行くのだが、その過程において、今までの価値観が見事に変わっていく様子が描かれていく。本作はジョン・ヒューズ監督の「ブレックファスト・クラブ」など脈々と続いてきた、”青春映画”の新たなマスターピースだと思うし、オリヴィア・ワイルド監督の見事なデビュー作だ。

 

 

監督:オリヴィア・ワイルド
出演:ケイトリン・デヴァー、ビーニー・フェルドスタイン、ジェシカ・ウィリアムズ、リサ・クドロー、ウィル・フォーテ
日本公開:2020年