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映画「バッドボーイズ フォーライフ」ネタバレ感想&解説

バッドボーイズ フォーライフ」を観た。

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ウィル・スミス&マーティン・ローレンス主演による大ヒットアクション映画「バッドボーイズ」の17年ぶりの新作となるシリーズ第3弾。なんと一作目は1995年公開だったので、25年前である。マイケル・ベイのデビュー作であり、ウィル・スミスとマーティン・ローレンスによるアクションバディムービーとして、彼らの出世作になった。当時、日本でも大ヒットしていた記憶がある。本作の監督は、アディル・エル・アルビとビラル・ファラーなる聞き慣れない二人だが、2018年の「ギャングスタ」という作品で、アメリカのVariety誌で「観るべき10人の監督たち」に選出されたらしい。今回もネタバレありで。

 

監督:アディル・エル・アルビ、ビラル・ファラー

出演:ウィル・スミス、マーティン・ローレンス、バネッサ・ハジェンズ

日本公開:2020年

 

あらすじ

マイアミ市警の敏腕刑事コンビ、マイク・ローリーとマーカス・バーネット。ブランド物のスーツをスタイリッシュに着こなし、得意のドライビングテクニックでポルシェを飛ばすマイクに対し、マーカスは家族こそが守るべき大切なものと考え、そろそろ引退を考えている。若いエリートたちと組むことになった2人は、自分たちが年寄り扱いされることに我慢できない。そんな中、マイクが何者かに命を狙われ、バッドボーイズ最大にして最後の危機が訪れる。

 

感想&解説

1995年の一作目から25年も経つのかと驚くが、正直、僕は「バッドボーイズ」シリーズにはなんの思い入れもない。特に2003年の「バッドボーイズ 2バッド」という、なかなか洒落たタイトルの続編は、輸送車から死体袋を滑り落としたり、死体安置所での死体を使ったギャグなど、ちょっとブラックジョークのやり過ぎた描写が満載で、それほど楽しめなかった思い出がある。マイケル・ベイ印のとにかく終始ドンパチと爆発シーンだらけの映画で、頭を空っぽにしていれば時間が過ぎていく感じの作品だった。そんな本シリーズの大きな魅力は、主人公二人の掛け合いであろう。


イケメンで金持ち、オシャレでスマートなウィル・スミス演じるマイクと、家庭持ちで妻に頭が上がらず、どちらかと言えば小心者キャラのマーティン・ローレンス演じるマーカスが、とにかく様々な事態に巻き込まれながらも軽口を叩き合い、助け合いながらなんとか状況をクリアしていくというのが、このシリーズの本筋だ。過去作にはマーカスの妹とマイクが付き合っている事を、マーカスに隠していたり、マーカスの娘にボーイフレンドが出来ると、彼らの後をつけて嫌がらせしたりといったシークエンスもあり、舞台であるマイアミの空気感と共に、非常に軽いタッチでコメディシーンも多く描かれるシリーズだったと思う。


では、3作目の「フォーライフ」はどうかと言えば前作、前々作と比べると、かなりシリアス度が向上した上に、アクションシーンの派手さもパワーアップしており、よりいわゆる正統派大作アクション映画になっていると感じた。もちろんコメディシーンもない訳ではない。だが特に後半は、敵側の暗殺者が天涯孤独だと思われたマイクの息子であるという展開になる為、なかなかシリアスな雰囲気で映画は進む。それにしても、最近「ジェミニマン」というウィル・スミス主演作品で、親子対決展開(あっちはクローンだったが)で、最後は仲間になるパターンを観たばかりなので、若干の既視感はあったのは否めない。


本作はバッドボーイズ、特にマイクが新しい世代と交流しながら、環境も変わって大人として成長する姿を描くのだが、17年前はあれだけカッコ良かったマイクでさえ、寄る年並みには勝てないといった描写が、笑いながらも身につまされる。白髭を染めていたり、若者向けのクラブではすんなりと入れなかったりと、90年代の威勢が良かった男たちが四苦八苦する姿は、この映画のメインターゲットを意識した演出なのだろう。こういった過去シリーズの再起動作品では、シリーズのファンである観客も同じ様に歳を取っているので、観客からも失笑が漏れていたのは、なんだか微笑ましい。


とにかくベッタリと「90年代の懐かし大作アクション映画」の雰囲気を纏った作品で、良くも悪くもアナログ的で派手なアクションが楽しめる。40代以上の男性がメインターゲットだと思うが、しっかりと映像のクオリティは担保されており、124分退屈することはないだろう。尖った作品ではないが、アクション映画ファンのニーズを満たす出来にはなっていると思う。ラストの展開から次作はマイクの息子が、新たなバッドボーイズになるかもしれない事を示唆して映画は終わる。本作は本国アメリカでも、観客と批評家ともに高い評価を得ているらしく、意外と近いうちに続編が公開されるかもしれない。「バッドボーイズ」というタイトルを聞いて懐かしさを感じた方なら、観て損はない作品だと思う。

採点:6.5(10点満点)