映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.36:「バニシングポイント」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は36本目。タイトルは、リチャード・C・サラフィアン監督作品「バニシングポイント」。amazonにて新品で購入。特典映像は「メイキング・オブ・バニシング・ポイント~当時を振り返って」、車にフォーカスした映像の「チャレンジャーOA5599」、「予告編」など。メイキングではリチャード・C・サラフィアン監督、ミュージシャンのクリス・コーネル、主演のバリー・ニューマン、スピルバーグ作品の撮影監督で有名なヤヌス・カミンスキーらが本作の魅力や公開当時の反応、スタントについての裏話などを語っており、面白い。特に本作の特徴的なキャラクターである”ヌードバイク娘”などが登場し、当時の撮影の様子を語っているのは、この映像ならではだろう。これらはブルーレイならではの特典映像だ。海外アーティストのプライマル・スクリームが、本作にインスパイアされた同名アルバム「バニシング・ポイント」を1997年にリリースしているのだが、後年に亘ってさまざまなアートや映画にも影響を与えている作品でもある。

f:id:teraniht:20201201093844j:imagef:id:teraniht:20201201093849j:image
内容としては、1971年に公開された映画史に刻まれるカーチェイス映画の傑作で、完全にアメリカン・ニューシネマの系譜に位置する映画だと思う。コワルスキーという主人公が、”白の1970年型ダッジ・チャレンジャー”を駆り、デンバーからサンフランシスコまで15時間で走り切るというだけの作品だ。もちろん到着する為には200キロで爆走する為、パトカーや警察バイクにひたすら追われることになるのだが、地方ラジオ局の盲目黒人DJに番組を通して応援されながら、彼はひたすら走り続ける。しかも、なぜ彼がサンフランシスコに行くのか?の理由は劇中で明らかにされないのだが、コワルスキーという人物がどういう過去を持っているのか?は断片的にフラッシュバックで描かれるという、面白い構造を持っている作品だ。アメリカン・ニューシネマ的としか言いようのない衝撃のラストも含めて、映画ファンなら観ておいて損はない映画だと思う。


監督:リチャード・C・サラフィアン

出演:バリー・ニューマン、クリーボン・リトル、ディーン・ジャガー

日本公開:1971年