映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.84:「ナイトクローラー」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は84本目。タイトルは、ダン・ギルロイ監督作品「ナイトクローラー」。Amazonにて中古で購入。映像特典としては、「メイキング」「インタビュー:ジェイク・ギレンホール&監督」「予告編集」が計21分収録されている。「メイキング」では監督/脚本を務めるダン・ギルロイが、アメリカに住む若者の多くが失業中だったり自活が困難という現状から、主人公ルイス・ブルームを創作したと言い、またジェイク・ギレンホールダン・ギルロイの書いたセリフが好きで、脚本の一字一句忠実に従ったと語っている。また彼は2か月かけて12キロ減量し、夜通し起きて昼に眠るという生活をして今作の役作りに臨んだらしい。またダン・ギルロイ監督もいかなる要素にも道徳的判断を下さず、まるでドキュメンタリーのように観客に委ねる作品を目指したと語っており、まさに本作の雰囲気を言い表している。

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作品としては、「キングコング 髑髏島の巨神」などの脚本家として知られるダン・ギルロイがメガホンをとり、長編監督デビューを果たしたサスペンス。主演は「ゾディアック」や「プリズナーズ」のジェイク・ギレンホールレネ・ルッソなど。ちなみにレネ・ルッソダン・ギルロイ監督は実生活で夫婦である。夜のロサンゼルスを舞台に、テレビ用の過激な報道映像を巡って争うパパラッチ達の姿を通して、主人公ルイス・ブルームの悪行がどんどんと加速していく様を描いた作品だ。とにかく本作の魅力は、このルイス・ブルームというキャラクターだろう。「サイコパス」「ハイエナ男」とさまざまなあだ名が付きそうな人物だが、この報道パパラッチという仕事を通して、観客の倫理観をグラグラと揺り動かしてくる。ストーリーや演出も素晴らしく、冒頭と終盤に出てくる鉢植えや腕時計といった小道具で、このルイス・ブルームが”成長しない男”である事を表現していたりと、細かい部分にも気が配られている。ブルーレイで観る、エッジの効いたロサンゼルスの映像美も素晴らしく、改めて良い映画だった。

 

監督:ダン・ギルロイ

出演:ジェイク・ギレンホールレネ・ルッソビル・パクストン

日本公開:2015年