映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.101:「ジョジョ・ラビット」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は101本目。タイトルは、タイカ・ワイティティ監督による作品「ジョジョ・ラビット」。廉価版が発売になった為、amazonにて新品で購入。映像特典としては、「未公開シーン集」「NGシーン集」「キャスト・スタッフ紹介」「タイカ・ワイティティ監督による音声解説」「オリジナル劇場予告編集」となっている。「キャスト・スタッフ紹介」はメイキング映像のような約30分の映像になっており見応えがある。プロデューサーや監督、キャスト陣の関係者が本作について語っており、ほぼ全員がコメディ作品としての本作の脚本を称賛している。タイカ・ワイティティは原作の存在を母親から教えてもらい惚れ込んだと語り、原作ではまったくなかったコメディ要素を追加して、自分のスタイルを追求したらしい。まるでキューブリック作品のように、重いテーマをブラックな笑いに転化し、風刺を効かせた作品を目指したようだ。本作のメッセージは「ヘイトより愛を」だと語っているのが印象的だった。

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作品としては、第92回アカデミー賞では作品賞ほか6部門でノミネートされ脚色賞を受賞したほか、第77回ゴールデングローブ賞でも最優秀作品賞ノミネートを果たしたヒューマンドラマで、「マイティ・ソー バトルロイヤル」のタイカ・ワイティティ監督がメガホンを取っている。主人公の少年ジョジョ役をローマン・グリフィン・デイビス、母親役をスカーレット・ヨハンソン、ドイツ大尉役をサム・ロックウェルがそれぞれ演じているほか、主人公のイマジナリーフレンドという設定の”アドルフ・ヒトラー”は監督であるタイカ・ワイティティが演じており、話題となった。第2次世界大戦時のドイツが舞台でしかも主人公の少年はヒトラー崇拝者という設定の為に感情移入しにくい作品を想像しがちだが、本作はドイツ軍をあえてカリカチュアしつつ、かなりコメディタッチで描いている為、非常に観やすい映画となっている。だが、ヒトラー崇拝者だった少年がユダヤ人の少女との交流を経て成長していく姿や、スカーレット・ヨハンソン演じる母親のジョジョへの深い愛情には、鑑賞中何度も胸が熱くなる。エンタメ性とメッセージ性が見事に融合した傑作だろう。

監督:タイカ・ワイティティ

出演:ローマン・グリフィン・デイビス、サム・ロックウェル、スカーレット・ヨハンソン

日本公開:2020年