映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は123本目。タイトルは、ロバート・ロドリゲスなどの4監督連名による作品「フォー・ルームス」。廉価版が発売になったのでamazonにて新品で購入。映像特典としては「オリジナル/日本版劇場予告編」のみ。作品としてはクエンティン・タランティーノ、アリソン・アンダース、アレクサンダー・ロックウェル、ロバート・ロドリゲスといった4名の監督が、各エピソードを1話ずつ担当したオムニバスコメディ。正直、クエンティン・タランティーノと「デスペラード」などで有名なロバート・ロドリゲス以外の監督には馴染みがないのだが、やはりロドリゲス監督の3話目とタランティーノ監督の4話目が非常に面白い。特に3話目「ルーム309/かわいい無法者」は、アントニオ・バンデラスが出演していることも含めて2001年「スパイキッズ」の原型ともいえるエピソードだろう。主演は「パルプ・フィクション」「海の上のピアニスト」のティム・ロスで、他の出演はアントニオ・バンデラス、マリサ・トメイ、マドンナ、ブルース・ウィリスなどの個性派が脇を固めている。
ストーリーとしては、大晦日のロサンゼルスでホテルのベルボーイを勤めるテッドが不運な一夜過ごす様子を描いたブラックコメディで、妻を寝取った間男に間違えられ夫に脅されたり、いたずら好きな子供たちの相手をすることになったり、映画スターの悪趣味な道楽に付き合わされたりする主人公テッドをスラップスティック風に描いていく。各エピソードでかなり監督の演出手法が違っており、その差を比べるのも面白い。特に最終話であるタランティーノ演出の「ペントハウス/ハリウッドから来た男」は、もっとも盛り上げ方が上手くストーリーに引き込まれる。切れ味抜群のラストカットは爆笑だ。全体として”愛すべき小品”ではあるが、2007年に「グラインドハウス」で再びタッグを組むことになる、タランティーノ&ロドリゲス両監督の初期作としても観る価値のある映画だと思う。
監督:アリソン・アンダース、アレクサンダー・ロックウェル、ロバート・ロドリゲス、クエンティン・タランティーノ
出演:ティム・ロス、アントニオ・バンデラス、ジェニファー・ビールス、ブルース・ウィリス
日本公開:1995年