映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.136:「カンフーハッスル」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は136本目。タイトルは、チャウ・シンチー監督による作品「カンフーハッスル」。amazonにて新品で購入。特典映像としては、「TV番組『カンフーハッスル』メイキング」「未公開シーン集」「チャウ・シンチーのインタビュー」「NGシーン集」で、計78分が収録されている。「メイキング」では、主演のチャウ・シンチーが「この作品の理念のひとつは、人間は善だという事と正しい事のために立ち上がる勇気だ」と言い、さらに「これらを自分が持っていないからこそ、映画で表現するのだ」と語っている。また、本作には「マトリックス」や「キル・ビル」のアクション監督であるユエン・ウーピンが参加しており、1960年代風のカンフー映画を目指していたチャウ・シンチーの希望を叶えるべく苦心したと語っている。特に中盤の「琴」による戦闘シーンは、直接的な肉体のぶつかり合いのないアクションだからこそイメージ作りが大変だったようだ。

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作品としては、「少林サッカー」のチャウ・シンチーが監督・主演を務め、悲願だったカンフー映画に挑戦したアクション・コメディ。2005年度にアメリカで公開された外国映画としては最大のヒット作となり、その年のゴールデングローブ賞外国語映画賞にもノミネートされた。また中華圏を代表する映画賞である、台灣金馬奨では最優秀作品賞・最優秀監督賞もそれぞれ受賞している。前作「少林サッカー」ではかなりコメディ寄りのスポーツ映画だったが、本作では本格カンフー映画にコメディ要素を足したというバランスで、ブルース・リーを少年時代から敬愛するチャウ監督らしい、最高のアクションムービーになっている。ただし序盤のおばさんとの追いかけっこシーンや蛇に噛まれた主人公の腫れた唇などは、バカバカしい位の極端なコメディ演出になっており、このあたりはチャウ・シンチーならではの独特なバランスだろう。また70年代のカンフーアクションスターであるブルース・ヤンを10年ぶりにカムバックさせ、”最強の殺し屋”を演じさせる配役などからも、彼のカンフー映画への強い愛情を感じる。


監督:チャウ・シンチー

出演:チャウ・シンチー、ユン・ワー、ブルース・リャン

日本公開:2005年