映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.204:「パンズ・ラビリンス」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は204本目。タイトルは、ギレルモ・デル・トロ監督による2007年公開作品「パンズ・ラビリンス」。特典映像としては特に無し。監督は「デビルズ・バックボーン」「パシフィック・リム」「クリムゾン・ピーク」などのギレルモ・デル・トロ。2018年に日本公開した「シェイプ・オブ・ウォーター」は、アカデミー賞で「作品賞」「監督賞」など4部門を受賞している。本作「パンズ・ラビリンス」はギレルモ監督の長編6作目で、こちらも第79回アカデミー賞では「撮影賞」「美術賞」「メイクアップ賞」を受賞しており、ダーク・ファンタジーとして今でも非常に評価の高い作品だ。シェイプ・オブ・ウォーター」で、サリー・ホーキンス演じるイライザと恋に落ちる半魚人を演じたダグ・ジョーンズが、本作でも「迷宮の番人パン」という異形のキャラクターを演じているのが興味深い。

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作品としては、内戦後のスペインを舞台に、母が再婚した冷酷なヒダル大尉のもとへ赴く少女オフェリアが直面する恐ろしい現実と、彼女が地下で出会った”迷宮の番人パン”から出される”3つの試練”を描いていくというダーク・ファンタジーだ。ギレルモ・デル・トロ監督らしい世界観が満喫できる作品で、個人的には彼の監督作の中でも「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」と並ぶ大好きな作品だ。彼のフィルモグラフィーでも屈指の傑作だと思う。本作には基本的にスペイン人俳優がキャスティングされているが、アルフォンソ・キュアロン監督「天国の口、終りの楽園。」でも出演していたマリベル・ベルドゥと、冷酷なビダル大尉を演じたセルジ・ロペスが特に素晴らしい。切ないながらもニュアンス豊かなエンディングの余韻や、セットやカメラワークが織り成す画面構成、色調なども含めて、今に至るギレルモ・デル・トロ監督の一貫した作風が堪能できる映画だろう。ブラッドリー・クーパーケイト・ブランシェットウィレム・デフォールーニー・マーラといった豪華キャストが話題の次回監督作「ナイトメア・アリー」も楽しみだ。


監督:ギレルモ・デル・トロ

出演:イバナ・バケロ、セルジ・ロペスマリベル・ベルドゥダグ・ジョーンズ

日本公開:2007年