映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.245:「ストレイト・ストーリー リストア版」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は245本目。タイトルは、デイヴィッド・リンチ監督による2000年公開作品「ストレイト・ストーリー」。特典映像としては、「インタビュー(D・リンチ&R・ファーンズワース)」「リチャード・ファーンズワース初来日記者会見」「予告・TVスポット集」で、計54分が収録されている。監督のデイヴィッド・リンチは「インタビュー」で、「最初は興味がなかったがシナリオを読んでみて、このシンプルなストーリーに感動を覚えたんだ。撮影は大変だった。90%が屋外だから、天候に左右されたし、主演のリチャードは79歳で撮影監督のフレディは80歳だったしね。でも仕事が彼らを若返らせたよ。リチャードがアカデミー主演賞を受賞できれば素晴らしいと思う。」と言い、主演のリチャード・ファーンズワースは「リンチ監督とは面識はまったく無かった。『エレファントマン』は観ていたけど、監督の名前は覚えていなかったんだ。だから出演のオファーには驚いたよ。当時ちょうど腰を痛めていて杖をついていたけど、主人公は杖を2本つくと聞いて、それならやれると連絡したんだ。それ以外の役作りの準備は何もしなかった。」と答えている。

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作品としては、「イレイザーヘッド」「エレファント・マン」「ツイン・ピークス」などのデイヴィッド・リンチが監督した、ヒューマンドラマ。「ニューヨーク・タイムズ」に掲載された実話を基にしており、アイオワ州ローレンスに住む老人が、一人トラクターに乗ってウィスコンシン州に住む病気の兄に、6週間かけて会いに行くまでの物語である。デイヴィッド・リンチとしては初のシンプルなロードムービーで、タイトル通り”ストレイト”な作品だ。派手なことは全く起こらないのだが、全編セリフ回しが非常に良い。老齢のリチャード・ファーンズワースが、行く先々で出会う老若男女の人々にかける言葉のひとつひとつが、含蓄があって深いのである。ブルーレイも「リストア版」という事で、非常にクリアな映像が楽しめる。デイヴィッド・リンチは、2006年「インランド・エンパイア」から長編映画の発表がない為、過去作のブルーレイを改めて観直したい。

 

監督:デイヴィッド・リンチ
出演:リチャード・ファーンズワース、シシー・スペイセクハリー・ディーン・スタントン
日本公開:2000年