映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記&感想Vol.280:「狼男アメリカン」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は280本目。タイトルはジョン・ランディス監督による、1982年公開作品「狼男アメリカン」。特典映像としては、「Beware the Moon:狼男アメリカン ドキュメンタリー」「狼男と共に」「撮影秘話」「監督/脚本 ジョン・ランディスへのインタビュー」「特殊メイク リック・ベイカーへのインタビュー」「“手”ができるまで」「NGシーン」「ストーリーボードと映像の比較」「ギャラリー」で、計160分が収録されている。「監督/脚本 ジョン・ランディスへのインタビュー」では、ジョン・ランディスが「本作はよくコメディだと言われるが、コメディではない。古典的題材を使ったホラー映画だが『狼男』の焼き直してはなく、現代版を作ろうと思ったんだ。ジャックが荒野で襲われるシーンは、可能な限りおぞましいものにしたかった。彼の苦痛と恐怖からくる叫び声がすべてを物語ってくれたよ。この作品では徹底的にリアルさにこだわったんだ。”二重悪夢”のシーンはルイス・ブニュエル監督の『ブルジョワジーの密かな愉しみ』から影響を受けたね。」と言い、「変身シーンには頭を悩ませた。カットアウェイ無しで撮りたかったんだ。きつい照明を使って、音楽には”ブルー・ムーン”を選んだ。今の技術なら方法はいくらでもあるが、当時は特撮の第一人者であるリック・ベイカーに脚本を見せて相談したよ。変身シーンは身体が変化していく思春期の頃を想起させたかったんだ。私が一番好きな場面は、クライマックスの映画館のシーンだね。」と語っている。


また「特殊メイク リック・ベイカーへのインタビュー」では、「私はモンスター映画がデビュー作だし、最高の狼男を創り出すために監督のジョンとは何度も話合ったんだ。私は過去作品の『狼男』からの影響で二本足で歩かせようと考えていたが、監督は悪魔のような獣をイメージしていた。”狼らしく歩かせたい”と言われて悩んだよ。着ぐるみを動かすなんてみっともないしね。そこで車輪付きの板に腹ばいになって、手を使って歩かせる”手押し車”をひらめいたんだ。狼は数コマしか出さないというので、強烈な印象を残すよう恐ろしい表情にしたよ。」と答えている。

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作品としては、「アニマル・ハウス」「ブルース・ブラザース」を手掛けたジョン・ランディス監督の代表作の一本で、特殊効果は「スター・ウォーズ」で有名になったリック・ベイカーが担当している。このコンビで1983年には、13分34秒にも及ぶホラー映画風の演出で有名な、マイケル・ジャクソン「スリラー」のPVを製作しており、明らかにこの「狼男アメリカン」からインスパイアされた作品になっている。どうやらマイケル・ジャクソンが本作のファンだったらしい。ちなみに1981年のアカデミー賞では、リック・ベイカーが「メイクアップ賞」を受賞しており、後続のホラー映画に多大なる影響を与えている。今観ても特に”狼変身シーン”の特撮は素晴らしいクオリティで、CGでは出せない味があると感心してしまう。しばらくすると、ブルーレイで観直したくなる一作だ。

 

 


監督:ジョン・ランディス

出演:デビッド・ノートンジェニー・アガターグリフィン・ダン、ジョン・ウッドヴァイン

日本公開:1982年