映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイレビュー&感想Vol.286:「ナイトメア・アリー」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は286本目。タイトルはギレルモ・デル・トロ監督による、2022年公開作品「ナイトメア・アリー」。特典映像としては、「デル・トロのネオ・ノワール」「印象的な世界」「趣のある衣装」で計25分が収録されている。「デル・トロのネオ・ノワール」では、ギレルモ・デル・トロ監督が「『ナイトメア・アリー』は僕が今まで扱ってこなかった分野に属するが、アメリカを舞台にした物語に惹かれた。僕は運命についての物語に興味があるんだ。原作は20世紀のアメリカ文学の傑作で、浮き沈みのある人生を送る”スタン”が主人公だ。1930年代の銀幕スターを撮るように意識したよ。社会のはみ出し者が集まるカーニバルを描くのは、僕にとって面白い作業だった。名優が印象的な役を演じたから本作は成功したんだ。今回は最高のキャストを集められたよ。映画は交響曲で、名俳優は適材適所の楽器だ。古典的な物語を新鮮に現代風に撮ったんだ。」と言い、ケイト・ブランシェットは「ギレルモと脚本のキムは原作を独創的に解釈し、新たな世界を作った。『シェイプ・オブ・ウォーター』が愛の物語なら、本作は憎しみ、欲、裏切りの話ね。2つの異なる世界が舞台なのよ。カーニバルの世界には策略やペテンが多いけど、実は人間味があり、コミュニティが存在する。もうひとつの世界は誰もが自信に満ち、礼儀正しい。だけど現実の闇が存在する、はるかに恐ろしい場所なの。ギレルモの映画の中は別世界のようね。語られる物語は素晴らしいけど登場人物やその人生に対して、観客には違和感が残るように作られているの。」と語っている。

f:id:teraniht:20220924195443j:imagef:id:teraniht:20220924195447j:image
作品としては「パンズ・ラビリンス」「パシフィック・リム」など意欲的な作品を発表しつつ、「シェイプ・オブ・ウォーター」でアカデミー賞の作品賞ほか4部門を受賞した、ギレルモ・デル・トロ監督のサスペンススリラー。出演は「アメリカン・スナイパー」のブラッドリー・クーパー、「ブルージャスミン」のケイト・ブランシェット、「リトル・ミス・サンシャイン」のトニ・コレット、「プラトーン」のウィレム・デフォーなど。第94回アカデミー賞でも、「作品賞」「美術賞」ほか4部門にノミネートされている。ブルーレイで再見するとセットを含む美術へのこだわりが凄まじく、これらを観ているだけで眼福だ。ストーリー自体は監督らしいダークなものだが、人間そのものが持つ闇を描いた展開は新機軸で面白い。巨匠となったギレルモ・デル・トロの新たな傑作だと思う。

 


監督:ギレルモ・デル・トロ

出演:ブラッドリー・クーパーケイト・ブランシェットトニ・コレットウィレム・デフォーリチャード・ジェンキンス

日本公開:2022年