映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイレビュー&感想Vol.301:「北国の帝王」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は301本目。タイトルはロバート・アルドリッチ監督による、1973年公開作品「北国の帝王」。特典映像としては、「オリジナル劇場予告編」「TVスポット集」が収録されている。作品としては、「何がジェーンに起ったか?」「特攻大作戦」「ロンゲスト・ヤード」「カリフォルニア・ドールズ」などを手掛けた、ロバート・アルドリッチ監督のアクション映画。アルドリッチは1983年に腎不全により亡くなっているが、いまだに多くの作品に影響を与え続けているアメリカを代表する監督の一人だろう。そんなロバート・アルドリッチが、「殺人者たち」「特攻大作戦」「殺しの分け前/ポイント・ブランク」のリー・マーヴィンと、「ワイルドバンチ」「ポセイドン・アドベンチャー」のアーネスト・ボーグナインという二大オスカー俳優と一緒に作り上げたのが、本作「北国の帝王」だ。いかにも70年代アクションといった、男たちの意地とプライドをテーマにした「骨太映画」で、アルドリッチ作品の中でも特に熱狂的なファンの多い一本だと思う。

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1933年アメリカ大不況の中、列車に無賃乗車しながら移動する“ホーボー"という存在がいた。そんなホーボーたちを鬼車掌と恐れられるシャックは決して許さず、死をも問わない攻撃を下し続けている。しかし”Aナンバーワン”だけは長年の経験を活かし、常に彼の裏をかいては列車に乗り込む為、周りから“北国の帝王"と崇められていた。そんなある日、彼の王座を狙おうと、若いホーボーのシガレットが行動を共にするようになるというストーリーで、このシャックとAナンバーワンの対決を軸に若手のシガレットが絡むという展開になっていく。このアーネスト・ボーグナイン演じる、”シャック”というキャラクターが強烈で、ホーボーたちを追い詰める手口が残忍な上、”ハンマー使い”としてもインパクトのある悪役となっている。また若者シガレットのキャラクターも面白く、老練であるAナンバーワンの後継者になりそうな展開にも関わらず、実は意外な展開となり驚かされる。アルドリッチ監督作品は、なぜか本作と「キッスで殺せ!」「ヴェラクルス」くらいしかブルーレイ化されていないと思うので、ぜひリリースを期待したい。

 

 


監督:ロバート・アルドリッチ

出演:リー・マーヴィンアーネスト・ボーグナインキース・キャラダイン、チャールズ・タイナー

日本公開:1973年