映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイレビュー&感想Vol.345:「トゥルーマン・ショー」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は345本目。タイトルはピーター・ウィアー監督による、1998年日本公開作品「トゥルーマン・ショー」。特典映像としては、「この先の運命は?『トゥルーマン・ショー』の舞台裏」、「作られた世界『トゥルーマン・ショー』の視覚効果」「未公開シーン」で、計68分が収録されている。「『トゥルーマン・ショー』の舞台裏」では、ピーター・ウィアー監督が「非常に完成度の高い脚本だった。これを書いたアンドリュー・ニコルは、何者なのかと思ったよ。まるで体験談のように完璧な脚本だし、未来を予言したような側面もある。彼の書いた『ガタカ』にも言えるけどね。この作品のオリジナリティーは彼の功績だよ。だが、”手を加えたい”と感じた部分もあったんだ。最初は人間ドラマというよりは壮大なSFに近かったんだが、もう少し映画として”明るさ”が欲しいと思った。はるか未来ではなく、近い将来の現実味を求めたんだよ。人々が24時間観る番組が、重苦しい内容のはずがないからね。」と語っている。

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また「本作はキャスティングが重要だった。ジム・キャリーは『エース・ベンチュラ』を観て、才能を感じたんだ。過去にチャップリンは、人々に愛される理由について、”観客に魅力とエネルギーを送っているんだ。みんなが求めてるものだから”と言ったが、ジムにもそれが出来た。彼には幅広い層に受け入れられたいという野心もあったしね。コメディの要素もありつつリアルな役にも挑戦できた本作は、彼には格好の作品だっただろうね。脚本が仕上がってから、ジムのスケジュールが1年先まで空かなかったから、徹底的に構想を練って16回も台本を書き直したよ。」と言い、ジム・キャリーは「ピーター・ウィアーは、とても柔軟な考え方をする監督だったから、心おきなくいろいろなアイデアを出せた。決して嫌な顔をせずに、ちゃんと耳を傾けてくれると分かっていたからね。役者として自分を虹に例えるなら、それまでは赤や黄色だったけど、この作品で紫が加わった感じだ。それで初めて虹が完成するんだよ。人はいろんな感情や要素に彩られているからね。僕にとっては、新しい色が出せたのが、この作品で一番の収穫だったよ。」と答えている。

 

作品としては、「刑事ジョン・ブック 目撃者」「ピクニックatハンギングロック」「いまを生きる」のピーター・ウィアーが監督を務めた、ヒューマンドラマ。第71回アカデミー賞では「監督賞」「助演男優賞」「脚本賞」にノミネートされ、第56回ゴールデングローブ賞では、「主演男優賞」「助演男優賞」「最優秀作曲賞」を受賞している。また脚本は、「ガタカ」「TIME タイム」のアンドリュー・ニコルが手がけている。出演はジム・キャリーエド・ハリスの他、「真実の行方」「ミスティック・リバー」のローラ・リニー、「SUPER 8 スーパーエイト」のノア・エメリッヒなど。人生のすべてをテレビで生中継されていたという主人公を描いた作品で、公開された1998年の時点では一般的ではなかった、”リアリティショー”を舞台にした脚本は、かなり先見の明があると言える。「マスク」に続くジム・キャリーの代表作としても、いまだに愛されている作品だろう。

 

 

監督:ピーター・ウィアー
出演:ジム・キャリーローラ・リニーノア・エメリッヒエド・ハリスナターシャ・マケルホーン
日本公開:1998年