映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.390:「レイジング・ファイア」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は390本目。タイトルはベニー・チャン監督による、2021年日本公開作品「レイジング・ファイア」。特典映像としては、「メイキング」「ムービング・ポスター」「オリジナル予告編」「日本版予告編」で計13分が収録されている。「メイキング」としては、主演のドニー・イェンが「香港で実際に起きた物語を撮れば?とベニー・チャン監督に言ったんだ。警察アクション映画は彼の十八番だからね。役者は自分が演じる人物の置かれた境遇を理解し、キャラクターの心情を感じ取らなければならない。そして演じる時には、自分の中の昂りを表現する。それが役者の本能だ。どう演じるかは人生観次第だし、自分が正しいと思うやり方でいい。現在に至るまで、監督と私は20数年にわたりアクション映画の分野で経験を積み重ねてきた。この作品は我々の集大成とも言うべき作品になったよ。」と言い、共演のニコラス・ツェーは「久々にこういう”真の香港アクション”映画で演じることが出来た。演じたいと思っても機会に恵まれないと無理だからね。命懸けのアクション映画を撮りたいという監督や役者はどんどん減っている。やっと巡り合えた作品だよ。ただ本作はアクション自体よりも実は、細かい表現が難しかった。特にドニー・イェンとやり合うラスト10分の長い格闘シーンは、アクションの一つ一つを通して役どころを表現する必要があったんだ。こんな映画はこの先、きっと生まれないだろうね。僕たちはベニー・チャン監督を失ってしまったんだから。この映画について、心残りは一切ないよ。」と語っている。

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作品としては、ジャッキー・チェンの「WHO AM I?」や「レクイエム 最後の銃弾」などのベニー・チャンがメガホンを取り、「イップマン」シリーズのドニー・イェンと「香港国際警察 NEW POLICE STORY」のニコラス・ツェーが共演したポリスアクション。巨匠ベニー・チャン監督は2020年に急逝したため、本作が遺作となっている。終盤にある、マイケル・マン監督「ヒート」にインスパイアされたであろう市街での銃撃戦なども見どころだが、なんといってもドニー・イェンニコラス・ツェーによるアクションシーンのクオリティは凄まじい。ストーリー、アクション共に現代香港アクション映画の最高峰の一本だと思う。

 

 

監督:ベニー・チャン
出演:ドニー・イェンニコラス・ツェー、チン・ラン、サイモン・ヤム、パトリック・タム
日本公開:2021年