映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.401:「ナイル殺人事件」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は401本目。タイトルはケネス・ブラナー監督による、2022年日本公開作品「ナイル殺人事件」。特典映像としては、「小説から映画へ」「アガサ・クリスティの世界」「時代を表すデザイン」「ケネス・ブラナーポアロ」「未公開シーン」「劇場予告編」で、計51分が収録されている。「小説から映画へ」では、監督/主演のケネス・ブラナーが「人は謎解きが好きだ。謎解きと欲望が結びつけば、面白い作品になる。この映画は決して脳だけではなく、絶えず心も刺激してくれるんだ。今作の舞台はエジプトの空の下を優雅に進む豪華客船で、砂漠を越えナイル川を下っていく。そして三角関係のもつれにより、この豪華客船内は恐怖の殺人事件の舞台へと発展するんだよ。アガサ・クリスティが生んだ名探偵は、またも異国の地で誘惑と死に直面することになり、それを回避しようとするんだ。この映画では、原作小説から容疑者を9人に絞った。それぞれの登場人物を輝かせるためにね。」と言い、「オリエント急行殺人事件』でも『ナイル殺人事件』でも、映画化に際して原作から変化を加えた点があるんだ。アガサ・クリスティーの関係者や親せきたちとも話して、彼女の作品に対する個人的な思いを聞いた上でね。それはポワロの過去を掘り下げて描くことだ。今作ではポアロの過去の愛が描き出される事で、彼に何があったか知る事ができるんだ。ポアロは本作で他の人たちに共感するが、痛みを通じて別の道があるとも悟っている。彼は恋愛に身を焦がす代わりに、身なりに執着するようになったのかもしれないね。口髭や髪型へのこだわりもそうだ。彼は何枚もの仮面を持つが、本作ではその下が垣間見られるんだよ。」と語っている。

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また「前作『オリエント急行』を観た観客から様々な反応が寄せられ、それに耳を傾けた結果”ブーク”を再登場させた。前作では彼はポワロの右腕として活躍していたからね。ポワロとブークは名コンビだが、何度も口論に発展するんだよ。だがこのような変更を加えても、原作の精神は健在だ。アガサ・クリスティーと脚本家マイケルの見事なコラボレーションが観られるよ。」と答え、脚本のマイケル・グリーンは「ケネス・ブラナーとは前作『オリエント急行殺人事件』でタッグを組み、次回作の相談をしていた。”次はどの作品がいいかな?”とね。お互いに好きな作品を挙げるうち、何度も『ナイルに死す』の話になったんだ。本作のポアロは過去に愛する人を失い、気難しくて変わり者の世界一偉大な名探偵になった事が描かれる。ケネスとは何をテーマにすべきか話し合ったよ。すると情熱や愛、ロマンスという要素が挙がった。そして全てのキャラクターを掘り下げたいと話したんだ。草案をケネスに渡した時は最高だったよ。彼はそれを読み、”これなら映画にできる”と言ったんだ。脚本家としては最高の日だったね。僕たちは元々ポワロが持つ魅力に少し解釈を加えた。それによって新しい視点で、本作を見てもらえたら本当に光栄だと思うよ。」と語っている。

 

作品としては、アガサ・クリスティの1937年発表の小説『ナイルに死す』の映画化で、2017年公開の『オリエント急行殺人事件』の続編となっている。監督/主演は「マイティ・ソー」「ベルファスト」などのケネス・ブラナーで、製作にも名を連ねている。共演は「ワンダーウーマン」のガル・ガドット、「ローン・レンジャー」「君の名前で僕を呼んで」のアーミー・ハマー、「20センチュリー・ウーマン」のアネット・ベニング、「スノー・ロワイヤル」のトム・ベイトマンなど。シリーズ第三作目である「ベネチアの亡霊」の公開も2023年9月に決定しており、ケネス・ブラナー監督による名探偵ポワロのシリーズは、今後も継続していくようである。

 

 

監督:ケネス・ブラナー
出演:ケネス・ブラナー、トム・ベイトマンアネット・ベニングガル・ガドットアーミー・ハマー
日本公開:2022年