映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は416本目。タイトルはジョーダン・ピール監督による、2022年日本公開作品「NOPE/ノープ」。特典映像としては、「未公開シーン」「NGシーン集」「メイキング」「その名はGジャン」「マイブリッジの謎の男」で、計90分が収録されている。「メイキング」では、ジョーダン・ピール監督が「僕の映画は皆、個人的なんだ。脚本の本質に迫るためには、自分に当てはめて考える必要がある。脚本を通して、伝えたいことを自分自身で理解するんだ。本作でも自分自身をさらけ出しているが、過去作を超えるものにしたいと思っていた。若い頃に味わった魔法のような映画にね。本作は”見せ物への執着” 、さらに”そこに金が絡むとどうなるか?”に対して、疑問を投げかけている。大規模な搾取が行われ、純粋で自然なものが食い物にされるんだ。ゴーディが暴れるシーンは、映画史上に残る怖いシーンにしたかったが、観客は彼を心から嫌いにはなれないんだ。本作では宇宙人を動物と捉えることが、僕にはしっくりきたんだよ。」と言い、主演のダニエル・カルーヤは「監督に熱意があればこちらにも伝わるものだ。本作はいまだかつてない物語で、気に入ったよ。簡単には理解できないと思ったからこそ、知りたくなった。電話で新作の話を聞いた時、”テーマは?”と尋ねたし、初期段階の脚本も読んだよ。でも全貌はまだ監督の頭の中にしかなくて、会話を重ねてイメージを共有したんだ。ジョーダン・ピールの熱意を感じたよ。主人公のOJを演じる上で大事なのは、馬との友情だ。動物を深く理解する必要があったね。OJは友である彼らを通して、自分自身を見てるからだ。OJは寡黙で僕とよく似ていたよ。」と語っている。またキキ・パーマーは「脚本を読んだ時から、監督を質問攻めにしたわ。どこが笑えるかを伝えたこともあった。監督は真剣に向き合ってくれて一緒に作品を作り上げていくことが出来たし、彼の姿勢に多くを学んだわ。独自の世界観がありながら、共同作業も得意な監督だった。」と答えている。
作品としては、「ゲット・アウト」「アス」で高い評価を受けたジョーダン・ピール監督の長編三作目であり、撮影監督に「TENET テネット」などのホイテ・ヴァン・ホイテマが名を連ねたアクションスリラー。出演は「ゲット・アウト」でもピール監督とタッグを組んだダニエル・カルーヤ、「ハスラーズ」のキキ・パーマー、「ミナリ」のスティーブン・ユァンなど。ジョーダン・ピールの過去作よりもメッセージ色は薄く、娯楽映画の楽しさを満喫して欲しいというコンセプトで作られており、ストーリーがシンプルで力強いのが特徴だ。それでいて示唆にも富んでいて、何度観ても楽しめるエンターテインメント作品だろう。
監督:ジョーダン・ピール
出演:ダニエル・カルーヤ、キキ・パーマー、スティーヴン・ユァン、ブランドン・ペレア、マイケル・ウィンコット
日本公開:2022年