映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.423:「アメリカン・ジゴロ」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は423本目。タイトルはポール・シュレイダー監督による、1980年日本公開作品「アメリカン・ジゴロ」。特典映像としては特に無し。作品としては、「タクシードライバー」「愛のメモリー」「レイジング・ブル」などの脚本を担当しながら、「愛と栄光への日々」「魂のゆくえ」「カード・カウンター」など監督としてもメガホンを取っているポール・シュレイダーの1980年公開作品。マイケル・ベイ監督とタッグを組んでアクション大作を手掛けている印象が強い、ジェリー・ブラッカイマーが本作をプロデュースを担当している。出演は「プリティ・ウーマン」「真実の行方」のリチャード・ギア、「炎のごとく」のローレン・ハットン、「乱気流/タービュランス」のヘクター・エリゾンド、「ロング・グッドバイ」のニーナ・ヴァン・パラントなど。衣装はジョルジオ・アルマーニが担当しており、本作は”映画ファッション”において重要な作品のひとつに数えられている。ブロンディによる主題歌「コール・ミー」も有名だろう。

f:id:teraniht:20231024145250j:imagef:id:teraniht:20231024145251j:image
アルマーニのスーツを着こなし、ベンツを颯爽と乗り回しながら裕福な女性たちに快楽を与える高級ジゴロのジュリアンを、若き日のリチャード・ギアが演じているが、富豪の妻が殺されて宝石が奪われるという事件が発生したことで彼に容疑がかかり、闇の世界に転がり落ちていくというサスペンス映画だ。ストーリーの行き先が見えないこのノワール感は、ポール・シュレイダーによる監督/脚本作品「カード・カウンター」や「魂のゆくえ」を思い出させるし、特に「カード・カウンター」のラストシーンは本作とほとんど同じ展開だと言って良いくらいで、全編に亘ってポール・シュレイダーの作家性がにじみ出ている。そして本作で特筆すべきは、やはりリチャード・ギアの美しさと色気だろう。彼のファッションと、「フラッシュダンス」「トップガン」などで80年代を席巻したジョルジオ・モロダーによる音楽の力で、映画全体の魅力を底上げしている珍しいタイプの作品だと思う。ブロンディによる超有名曲「コール・ミー」は、ジョルジオ・モロダーのプロデュースにより米英で1位を記録している。

 

 

監督:ポール・シュレイダー

出演:リチャード・ギア、ローレン・ハットン、ヘクター・エリゾンド、ニーナ・ヴァン・パラント、ビル・デューク

日本公開:1980年