映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.427:「ラスト・シューティスト」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は427本目。タイトルはドン・シーゲル監督による、1979年日本公開作品「ラスト・シューティスト」。特典映像としては特に無し。作品としては、「ダーティハリー」「突破口!」「アルカトラズからの脱出」などの名匠ドン・シーゲルが手掛け、主演に「赤い河」「捜索者」「リオ・ブラボー」「史上最大の作戦」などの作品で有名なジョン・ウェインを迎えて製作された西部劇である。ちなみに1930年代から数々の名作に出演してきた、ジョン・ウェインの遺作だ。共演は「裏窓」「めまい」「或る殺人」などのジェームズ・スチュワート、「オリエント急行殺人事件」「マンハッタン・ラプソディ」のローレン・バコール、「地上最大の脱出作戦」「パットン大戦車軍団」のハリー・モーガンなど。ちなみに「アポロ13」「ビューティフル・マインド」「ダ・ヴィンチ・コード」など、今や監督としてのキャリアの方が有名なロン・ハワードの若き俳優時代の姿が堪能できる。

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映画の役柄J・B・ブックスと同じくジョン・ウェインが実際にガンで失くなる直前に、ガンに冒された老ガンマンを演じた作品で、二人がリンクしたような印象的な演技を見せている。オープニングはジョン・ウェインの主演映画の名場面から始まるように、主人公J・B・ブックスはジョン・ウェインそのものだ。1901年のネバダ州。老境の名ガンマン”J・B・ブックス”は、友人の医師の診断によって自身が末期ガンに犯されていることを知ってしまう。静かに余生を暮らそうとロジャース夫人の下宿屋に世話になるブックスだったが、かつて西部で名声を得た彼の命を奪おうと、多くの人間が命を狙ってくる。そしてついにブックスは、最後までガンマンとして死ぬことを決意するのだったというストーリーで、ドン・シーゲル監督&ジョン・ウェインらしい骨太の西部劇が楽しめる。最後の別れで、ただ見送るだけのローレン・バコールの姿も印象的だ。ドン・シーゲル監督作の中でも、特に人気のある一作だろう。1992年の“最後の西部劇”クリント・イーストウッド監督作「許されざる者」は、1991年に亡くなったドン・シーゲルセルジオ・レオーネに捧げられており、この作品にも強いリスペクトを感じる。”ミスター・アメリカ”と称された、名優ジョン・ウェインを語る上では外せない一作だろう。

 

 

監督:ドン・シーゲル
出演:ジョン・ウェインジェームズ・スチュワートローレン・バコールロン・ハワード、ハリー・モーガン
日本公開:1979年