映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.436:「ブルータル・ジャスティス デラックス版」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は436本目。タイトルはS・クレイグ・ザラー監督による、2020年日本公開作品「ブルータル・ジャスティス」。特典映像としては、「第1部 犯罪心理」「第2部 犯罪行為」「第3部 犯罪の同時発生」「ヒット映画の世界に挑む映画の創造」「予告編【日本版・海外版】」で、計51分が収録されている。「第1部 犯罪心理」では、S・クレイグ・ザラー監督が「『トマホーク』を撮り終えたあと『デンジャラス・プリズン』を撮ったが、私は犯罪小説の大ファンでその類の話に詳しかったから、次に『ブルータル・ジャスティス』の構想を練り始めたんだ。面白いことに最初に脚本を書いたのは『デンジャラス・プリズン』で、もともとは他の人が監督と主演をやる予定だったんだよ。ストーリーは3本の小説と脚本を9本とたくさん書いてる。だからその中で興味のあるものを発展させているんだ。執筆方法は頭から終わりまで順番に書いて、それに手を加えていく。”削除すべきか?付け加えるべきか?このセリフをどうやって面白い言い回しにするか?”ってね。本作でも初稿の本質は最終稿と変わらないが、会話の明快さがなく冒頭も異なっているよ。」と言い、「この映画の配役は、『デンジャラス・プリズン』で一緒にやったヴィンス・ヴォーンとの関係から始まった。最初に思い描いていた段階では、登場キャラクターはもっと若い設定だったんだけど、ヴィンスに演じてもらうなら、彼の存在感に合う人物が必要だと思ったんだ。メル・ギブソンは私の脚本のいくつかを知ってくれていて、私がドン・シーゲルサム・ペキンパーのようだと褒めてくれた。それからメルとはかなり長い時間、映画制作について話し合ったね。」と語っている。

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主演のヴィンス・ヴォーンは「監督はとてもユニークな表現者で、撮影プロセスをとても楽しんでいる。私は彼のファンなんだ。『トマホーク』を観た時も他の監督とは違うと思った。私が出演した『デンジャラス・プリズン』は良い経験だったよ。S・クレイグ・ザラーはメル・ギブソンのファンだったから、この映画で起用したんだ。彼は編集によって様々な演出ができる。ザラーはキャラクターと過ごす事を楽しんでいるんだ。」と言い、メル・ギブソンは「この映画は普通の脚本とはちがった。読み進めていくうちに、”これは何だ?”と思ったよ。興味をそそられたね。キャラクターの行動は不思議だったが、過保護ではなかった。キャラクターの直感に従い無関心な感じが、説得力があって面白かったんだ。」と答えている。

 

作品としては、「トマホーク ガンマンvs食人族」「デンジャラス・プリズン 牢獄の処刑人」のS・クレイグ・ザラー監督が手掛けた、バイオレンスサスペンス。主演は「マッドマックス」「リーサル・ウェポン」のメル・ギブソンと、前作「デンジャラス・プリズン」でもザラー監督とタッグを組んだヴィンス・ヴォーン。そのほかの共演は「クライム・スピード」のトリー・キトルズ、「コレクター」のジェニファー・カーペンター、「戦場のピアニスト」のトーマス・クレッチマンなど。S・クレイグ・ザラー作品としか表現できないような、ヴァイオレンス満載の表現や捻ったストーリー展開が楽しめる作品だ。突然やたらと長い日常的なカットが挟み込まれたかと思えば、目を伏せたくなるような残虐シーンが始まったりと、常に観客を混乱させてくる。150分超えの上映時間だしかなり変わったバランスの作品だが、それでも最後まで退屈させない秀作だと思う。

 

 

監督:S・クレイグ・ザラー
出演:メル・ギブソンヴィンス・ヴォーン、トリー・キトルズ、マイケル・ジェイ・ホワイトジェニファー・カーペンター
日本公開:2020年