映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は455本目。タイトルはアーロン・ソーキン監督による、2018年日本公開作品「モリーズ・ゲーム」。特典映像としては、「『モリーズ・ゲーム』の世界」「キャスト&監督インタビュー(ジェシカ・チャステイン、イドリス・エルバ、ケヴィン・コスナー、マイケル・セラ、モリー・ブルーム、アーロン・ソーキン監督)」「劇場版予告編」で計31分が収録されている。「インタビュー」では、ジェシカ・チャステインが「モリー・ブルームという女性の実話よ。女子モーグルで北米3位に輝き五輪出場は目前だったのに、大会で重傷を負い競技人生が絶たれてしまった人物だけど、彼女のユーモアのセンスや聡明さに惹かれたわ。モリーは挫折から這い上がって、男性だらけで女性があまり縁のない分野で成功を掴むの。この映画は監督が脚本家を兼ねているという点が最高よ。作品は監督の思い描いていることが全てだから。監督のアーロン・ソーキンはモリーとは長い付き合いで、彼女のストーリーも良く理解していたしね。この脚本を他の監督に委ねるなんて考えられない。彼にしか撮れない作品だわ。」と語っている。
アーロン・ソーキン監督は「モリー・ブルームという才能あふれる女性の実話だ。彼女は最終的に世界一の高額ポーカーの運営者になって、FBIに逮捕されるんだが、本作ではその一部始終を描いた。製作のきっかけは友人がモリーの自伝を送ってきたんだ。”これを読んで彼女に会ってみないか?”とね。読んでみたら、すごく読み応えがあって驚いた。作家としての彼女の才能に感心して会ってみたくなったんだ。そして出会って一時間で全てが変わってしまったよ。話を聞いているうちに見えてきたのは、本に書かれていない別のストーリーだった。特に彼女のキャラクターに惹かれたよ。それは登場人物という意味では無くて、彼女の道徳観念や人柄に魅力を感じたんだ。ゴシップや悪意のある批評が飛び交っている中、彼女は特ダネを持っていてそれを暴露すれば富も名誉も手に入ったはずなのに、それを決して人には話さなかったんだからね。キャスティングについては、最初からジェシカ・チャステインに演じて欲しいと思っていた。ジュリアード音楽院で演技を学んでいて高いスキルを備えているし、名女優としての素養がある。それにモリーと同じく陽気でユーモアがあるからね。」と語っている。
作品としては、「ソーシャル・ネットワーク」「スティーブ・ジョブズ」などの脚本で高い評価を得たアーロン・ソーキンが、2014年に刊行された回想録をもとに脚色し、自身で初監督した犯罪ドラマ。アーロン・ソーキンはこの後、「シカゴ7裁判」という監督2作目でもアカデミー賞作品賞、脚本賞など6部門にノミネートされた傑作を手掛けている。主演は「女神の見えざる手」「ゼロ・ダーク・サーティ」のジェシカ・チャステイン。共演は「パシフィック・リム」「アラビアンナイト 三千年の願い」などのイドリス・エルバ、「JFK」「ボディガード」のケビン・コスナー、「スコット・ピルグリムVS. 邪悪な元カレ軍団」のマイケル・セラ、「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のジェレミー・ストロングなど。スキーのトップアスリートから超高額ポーカールームの経営者へと転身した、実在の女性モリー・ブルームの栄光と転落を描いており、それらをアーロン・ソーキン独特のセリフ回しによって巧みに表現した作品となっている。モリー・ブルームと父親との関係にフォーカスしたり、スキー選手時代の様子を描くことにより、彼女をただの犯罪者として描かないという面白い着眼点の作品だと思う。
監督:アーロン・ソーキン
出演:ジェシカ・チャステイン、イドリス・エルバ、ケヴィン・コスナー、マイケル・セラ、モリー・ブルーム
日本公開:2018年