映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.459:「ロボコップ/ディレクターズ・カット」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は459本目。タイトルはポール・ヴァーホーベン監督による、1988年日本公開作品「ロボコップ」。特典映像としては「劇場予告編集」「予告編集」。オランダ生まれのポール・ヴァーホーベン監督がアメリカに渡り、「グレート・ウォリアーズ/欲望の剣」の次に制作した、バイオレンスSFアクション。その後、ハリウッドで「トータル・リコール」「氷の微笑」「スターシップ・トゥルーパーズ」などのヒット作を手掛けていく、ヴァ―ホーベン監督の初出世作だろう。かなりの低予算で作られながらも興行収入5,300万ドルを超えるヒットとなり、1980年代を代表するブロックバスターに成長した作品だ。その後に続編として「ロボコップ2」や「ロボコップ3」が製作されており、後にリブート作として、2014年にはジョゼ・パジーリャ監督による「ロボコップ」も製作されている。第60回アカデミー賞では「編集賞」「音響賞」にノミネートされており、公開当時にはブロックバスター作品とは思えない残虐描写が話題となった。

f:id:teraniht:20240216094948j:imagef:id:teraniht:20240216094950j:image

作品としては、近未来のデトロイトを舞台に、凶悪犯クラレンス一味の悪行によって殉職した警官マーフィの遺体を利用したサイボーグ警官「ロボコップ」が活躍する物語で、巨大企業オムニ社が警察の運営を委託されているというディストピア映画の側面もある映画だろう。特にこの「ディレクターズ・カット版」に関しては、ポール・ヴァーホーベン監督の残虐表現が炸裂しており、主人公のマーフィがクラレンス一味によってなぶり殺しにされる序盤のシーンや、敵の一人が工場の廃液に突っ込んで身体がドロドロになって彷徨った挙句、クラレンスの運転する車にはねられて死亡するという場面は、強烈なインパクトを生んでいる。伝説的な特殊効果マン”フィル・ティペット”によって、ストップモーションアニメで表現された「ED-209」の動きなどは、今の時代に観るとさすがに古めかしいが、それでも作品自体の魅力は損なわれていない。この後に続くシリーズの続編は凡作であったが、このヴァーホーベン監督が手掛けた初代「ロボコップ」は今でもコアファンが多数存在する作品で、「ターミネーター」「ブレードランナー」などと並んで80年代SFの傑作だと言えるだろう。

 

 

監督:ポール・ヴァーホーベン
出演:ピーター・ウェラーナンシー・アレン、ダン・オハーリー、ロニー・コックス、ミゲル・フェラー
日本公開:1988年