映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイレビュー&感想Vol.322:「ケープ・フィアー」

映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は322本目。タイトルはマーティン・スコセッシ監督による、1991年日本公開作品「ケープ・フィアー」。特典映像としては、「未公開シーン」「メイキング・オブ・『ケープ・フィアー』」「撮影の舞台裏」「ハウス・ボートでの撮影」「モンタージュ映像集」「マットペイント」「オープニング・クレジット」「オリジナル予告編」で、計117分が収録されている。「メイキング・オブ・『ケープ・フィアー』」では、監督:マーティン・スコセッシが「私は様々なジャンルの映画が混在していた、スタジオ・システムの時代が好きだ。西部劇やアドベンチャー、スリラーなどは機会があれば作りたいと思っていたし、決められたルールの中で作る事が魅力だったんだ。特にサイコ・スリラーと呼ばれるジャンルの映画を、もうひとつ上のレベルに押し上げたかった。私の経験を活かし少し違ったやり方で、新しいサイコ・スリラーを作りたかったんだよ。ただ最初は、この作品の監督をするのに興味がなかった。オリジナルの『恐怖の岬』は、B級映画として完成された作品だし、あの当時だから作れた作品だ。物語には手のくわえようもないしね。だから製作のスピルバーグに脚本がダメだと伝えたんだ。その後、家庭内の不和にフォーカスしたシナリオにリライトしてもらった瞬間、面白い映画になると思ったよ。」と言い、「デ・ニーロと話し合ってサイコな役にしようと決めた。お互いに多くの作品を作ってきたが、彼が魅力を感じている作品や役柄に対し、同じように感じることもあれば私なりに解釈することもある。その感性を融合させれば、”特別な作品”が作れるんだ。『タクシードライバー』のトラヴィスのように、本作のマックスもゆがんだ心を持っている。私の過去の作品に登場するキャラクターに似ていると思ったよ。誰もマックスを止められないし、こんな奴に目を付けられたら人生は終わりだ。そこがこの映画の魅力なんだ。」と語っている。また主演のロバート・デ・ニーロは、「実際に刑務所に入っていた人たちと話したり、彼らが映っているビデオを観て、囚人の気持ちを知った。そこから役に必要なことを色々と学んだよ。社会の表舞台に立てなかった人たちから情報を集めるのは、有意義な体験だったね。オリジナル版を観たが、人間の本能が描かれた素晴らしい映画だった。標的を追尾するミサイルのように相手を追い回し、復讐を果たそうとする。すごくシンプルなんだが、それがこの映画の見所なんだ。」と答えている。

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作品としては、「ウルフ・オブ・ウォールストリート」「沈黙 -サイレンス-」「アイリッシュマン」のマーティン・スコセッシ監督による、サイコスリラー。1962年に公開された、J・リー・トンプソン監督による「恐怖の岬」のリメイク作品でもある。出演はメインのロバート・デ・ニーロ他、「48時間」「シン・レッド・ライン」のニック・ノルティ、「ビッグ・フィッシュ」「郵便配達は二度ベルを鳴らす」のジェシカ・ラング、「ギルバート・グレイプ」「ナチュラル・ボーン・キラーズジュリエット・ルイスなど。第64回アカデミー賞では、「主演男優賞」と「助演女優賞」にそれぞれ、ロバート・デ・ニーロジュリエット・ルイスがノミネートされている。とにかくロバート・デ・ニーロ演じる”マックス”のキャラクターが強烈で、彼がこの映画のトーンを決定付けている。スコセッシ監督らしい、手堅いサイコサスペンスだ。

 


監督:マーティン・スコセッシ

出演:ロバート・デ・ニーロニック・ノルティジェシカ・ラングジュリエット・ルイス

日本公開:1991年