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エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.606:「ダイヤルMを廻せ!3D&2D」

映画好きが購入したブルーレイの映画情報をブログに残していく記事で、今回は606本目。タイトルはアルフレッド・ヒッチコック監督による、1954年日本公開「ダイヤルMを廻せ!」。特典映像は「ヒッチコックとダイヤルM」「オリジナル劇場予告編」で、計24分が収録されている。「ヒッチコックとダイヤルM」では、映画製作者のピーター・ボグダノヴィッチが「ヒッチコックに本作を撮った理由を聞いたら、”ネタに尽きたらヒットした劇を映画化しろ”と言われた。それがフレデリック・ノットの『ダイヤルMを廻せ!』だったんだ。ヒッチコックは物語を広げず映画色を抑えて撮影したが、それについて彼に聞くと、”劇を撮るなら当然だよ。劇を撮る時点で物語は完成しているんだから、物語を広げるのはもっての外だ。ヒットの要素である構成を変えたら全てが台無しだから、ただ撮ればいいんだ。”と言われたよ。ヒッチコックはどんな場面をどう撮るか?、カメラ位置から構図、役者の位置まですべてを把握している監督だった。限られた空間内で起こる話を見事に映画化した作品なんだ。事件のすべてはアパート内で起こるからね。」と言い、「本作のグレース・ケリーは彼女の名演の一つで、彼女の名演はすべてヒッチコック作品だ。本作や『裏窓』『泥棒成金』など、究極のヒッチコック女優だよ。またB級俳優とされたレイ・ミランドがこの映画では生涯最高の演技を披露している。大げさな演技でオスカーを受賞した『失われた週末』より良いよ。ヒッチコック作品の悪役らしく魅力的で気さくな人物を演じ切っていて、ロバート・カミングスが演じる善玉より魅力的だ。華々しさとつつましさを兼ね備えた見事な作品で、素晴らしい舞台劇の完璧な映画化だよ。」と語っている。

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ヒッチコックファンのM・ナイト・シャマラン監督は「僕は作品を考えるときも鑑賞するときも、密室や限られた空間で展開する作品が大好きだ。本作に感じられる緊張や圧迫感が最高で、監督しても観客としてもとても刺激的なんだ。冒頭の夫婦のシーンは、夫婦の普通の朝に見えるけど妻が船帰港の記事に目を留めると、次にシーンでは赤い服の彼女が別の男性とキスをしている。普通の映画ならここまでに20分は要するところを見事な繋ぎ方によって、妻が浮気をしていることを表現していて驚かされるんだ。またレイ・ミランド演じる役柄は何か悪事を企んでるのに、彼の人柄や話し方に魅了される。そんな彼のような魅力的な人物が突然妻殺しの話を始めるんだが、彼はまるで商談のように落ち着いて話する。とても魅力的な人物紹介のシーンだ。ヒッチコックは人物紹介と物語を同時進行させるんだ。そして殺人シーンでは2つの点で感心した。1つ目は妻殺しの準備の細かさ、2つ目は推理作家が逆に完全犯罪を否定する部分だ。どれだけ完全な犯罪計画でも、現実には完全犯罪は存在しえないんだよ。」と言い、「特に探さずにヒッチコック映画の中でいつ監督が出てくるか観ているが、この映画では当時の観客は必死に探したと思う。僕もよく自分の作品に出演するから茶化されるが、本作は秀逸だよ。僕は『ダイヤルMを廻せ!』を昔の作品ではなく、名作として観ているんだ。物語を展開するという映画の基本が完璧な作品だからね。観客にうまく物語を伝えることの重要さは、50年前も今も同じなんだ。」と答えている。

 

作品としては、アルフレッド・ヒッチコック監督による1954年公開のサスペンス映画。1998年にはマイケル・ダグラス主演の「ダイヤルM」というリメイク作品も生んでいる。出演は「失われた週末」「白昼の対決」のレイ・ミランド、「裏窓」「喝采」のグレース・ケリー、「逃走迷路」のロバート・カミングスなど。傑作サスペンスが多いヒッチコック監督の中でも、特に室内劇に特化したサスペンスとして人気の高い一作だろう。特にグレース・ケリーの名演と美しさは強い印象を残しており、ヒッチコックの次作「裏窓」での再起用も頷ける。タイムレスな一本だと思う。

 

 

監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:レイ・ミランドグレース・ケリー、ロバート・カミングス、アンソニー・ドーソン、ディミトリ・ティオムキン
日本公開:1954年