映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は34本目。タイトルは、ジャン=ピエール・メルヴィル監督作品「サムライ」。ヤフオクにて中古で購入。特典映像は約4分の予告編のみだが、封入特典として中条省平氏の解説が読める16ページ特製ブックレットが封入されている。この解説がしっかりした文献を元にしており、主演のアラン・ドロンとジャン=ピエール・メルヴィル監督の撮影時のやりとりや、1970年の「仁義」などについても記載されていて面白かった。
作品としては、アラン・ドロンが殺し屋に扮するフレンチ・フィルム・ノワールで、ジャン=ピエール・メルヴィル監督の代表作だろう。2011年のデジタル修復されたHDマスターが使われており、本作の特徴であるグレーを基調とした色彩が美しく再現されている。ノイズやゴミなどもなく、1968年公開の作品とは思えない程に高画質なソフトだと思う。ストーリーとしては、非常にゆっくりしたテンポ感で、一匹狼の暗殺者ジェフ・コステロの犯行を追っていくという内容なのだが、BGMにジャズが使われていることや統御された画面設定の為、全体的にクールな印象を受ける作品だ。派手なストーリー展開がある作品ではないが、最高に美しいアラン・ドロンが堪能できるフィルム・ノワールとして、ブルーレイで持っていたい作品である。
日本公開:1968年