映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は90 本目。タイトルは、ジェームズ・マンゴールド監督作品「フォードvsフェラーリ」。Amazonにて廉価版の新品で購入。映像特典としては、「男たちの熱き戦い」という約60分のメイキング集、「オリジナル劇場予告編集」が収録されている。メイキング集にはジェームズ・マンゴールド監督を始め、マット・デイモンやクリスチャン・ベールらのインタビューが多く収録されている。ジェームズ・マンゴールドは、協賛企業を説得し資金を出してもらうという点や、予算内でタイムリーの成果を出して儲けを出す必要があるという点で、レース界と映画製作は似ていると言い、本作ではヨーロッパ発のレース文化や企業との関連性を描いたと語っている。
マット・デイモンやクリスチャン・ベールは、キャストや脚本の出来から迷いことなく出演を引き受けたらしい。監督は撮影にはひらめきも重要だと言い、マイルズが最初のレースに勝つシーンのあと、息子のピーターを車に乗せて童謡を歌うシーンなどは、脚本にはなく現場で思いついて撮影したと語っている。また撮影では故障しても修理している時間はないので、同じ車を何台も用意したとか、当時のレーシングカーは入手が不可能なので、塗装や美術の努力で再現している様子は興味深い。また実際のレースシーンはほぼ実際に車にカメラを搭載して路上で撮影しているらしく、あのレースシーンのリアリティも納得だった。
作品としては、「LOGAN ローガン」のジェームズ・マンゴールド監督が、1966年のル・マン24時間耐久レースを舞台に戦うフェラーリとフォードの二陣営を描いた作品で、マット・デイモンとクリスチャン・ベールの初共演作だ。第92回アカデミー賞では作品賞を含む4部門でノミネートされ、編集賞と音響編集賞の2部門を受賞している。まさにプライドを賭けた男たちの戦いもあり、熱い友情ものでもあり、家族愛も描かれていたりで、カーレースに興味がなくても十分に楽しめる良作だ。ただCGを使わずに描いたというレースシーンの迫力も凄まじく、もちろん車好きには必見の映画だと思う。今回ブルーレイで観直して、知ってる展開にも関わらずラストには思わず号泣してしまった。「3時10分、決断のとき」や「ナイト&デイ」など、相変わらずジェームズ・マンゴールドは信頼できる監督である。
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:マット・デイモン、クリスチャン・ベール、ジョン・バーンサル
日本公開:2020年