映画好きが購入したブルーレイを、メモ代わりにブログに残していく記事。今回は193本目。タイトルは、クリント・イーストウッド監督による作品「恐怖のメロディ」。特典映像としては無いが、8pのオリジナルブックレットが同梱されていて、映画雑誌「スクリーン」に掲載された記事や広告、双葉十三郎先生の「ぼくの採点表」などが掲載されている。今やすっかり巨匠監督であるクリント・イーストウッドが、1972年に製作した記念すべき監督デビュー作で、第29回ゴールデングローブ賞では、サイコパスの女性を演じたジェシカ・ウォルターが「最優秀主演女優賞」にノミネートされている。
カリフォルニアにある海辺の町でラジオDJをしている、クリント・イーストウッド演じるデイブ。そんなデイブにジャズの名曲「ミスティ」を毎晩リクエストしてくる女性がいたが、ある日行きつけのバーでその女性イブリンと知り合ったことで、デイヴは一夜を共にする。ところがその日からイブリンはデイブにつきまとうようになるというストーリーで、1988年日本公開「危険な情事」の元祖といった感じのストーカー映画だ。女優ジェシカ・ウォルターの演技がかなり怖く、ジャンルはほとんど”サイコホラー”だと言えるだろう。共演者はジェシカ・ウォルター、ドナ・ミルズ、ドン・シーゲルなど。70年代前半の作品なので、中盤のラブシーンなどやや冗長な場面はありつつも、デビュー作ながらイーストウッドの映画監督としての才能が垣間見える佳作である。2022年の新作「クライ・マッチョ」も楽しみだ。
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、ジェシカ・ウォルター、ドナ・ミルズ
日本公開:1972年