映画を観て音楽を聴いて解説と感想を書くブログ

エンタメ系会社員&バンドマンの映画ブログです。劇場公開されている新作映画の採点付きレビューと、購入した映画ブルーレイの紹介を中心に綴っていきます!

映画ブルーレイ購入記 ネタバレ&考察Vol.617:「サスペリア・テルザ/最後の魔女」

映画好きが購入したブルーレイの映画情報をブログに残していく記事で、今回は617本目。タイトルはダリオ・アルジェント監督による、2009年公開「サスペリア・テルザ/最後の魔女」。特典映像は、「メイキング映像」「ダリオ・アルジェント登壇映像(ドレスデン:シネストレンジ・フェスティバル)」「ダリオ・アルジェント インタビュー映像」「予告編集」で計219分が収録されている。「ダリオ・アルジェント インタビュー映像」では、「”3人の母親”のアイデアは、トマス・ド・クインシーの著作から思いついた。『深き淵よりの嘆息』を書いた英国の作家だよ。本作は3人の母親について書かれた物語だ。しかし母親といっても生を与える存在ではなく、死をもたらす、現実とは正反対の興味深い設定なんだ。錬金術についての著作からも多くの影響を受けたね。それを発想の起点としてアイデアを発展させたんだ。この三部作の最初に作ったのが、”嘆きの母”が登場する『サスペリア』で、大好きな作品だ。第二作目は『インフェルノ』で”暗黒の母”についての物語だったが、『インフェルノ』のあとしばらく作品のことは忘れていた。だが3~4年前にアイデアを思いつき、続編の製作を始めたことで3部作として完成させたんだ。実在するとは思わないが、文芸作品の中では魔女の存在を信じるよ。本作の”涙の母”は美しく、もっとも残酷な存在だ。特徴のある顔を持つ女性を探して、何度もテストを繰り返したよ。顔や体つきは重要な要素だから、3か月かけて選んだんだ。」と言い、「映画制作の現場で監督と主演女優が親子であるこはめったにないよ。他には聞いたことがないが、私はそれほど苦労しなかった。娘のことは理解しているからね。幼いころと比べると、今はすっかり大人の女性になったし、娘は2本の監督経験もあるから作品の理解も深い。製作者側の立場で映画の全体像を捉えていたから、毎日一緒に映画のアイデアを話し合ったよ。」と語っている。

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また「観客は画面の色彩から感情的な情報を受け取るから、私の映画ではどんな場面も色の使い方にこだわっている。脚本を書いている段階で目の前にイメージが浮かぶし、キャラクターの行動も具体的に想像できているから、色や光の当たり方も分かっているんだ。残虐なシーンも自然とアイデアが浮かぶが、それは自分の心の内に暗い部分があって、そこにたくさんの残虐なイメージが眠っているんだよ。だから必要な時に心の暗い部分を覗くんだ。哲学者のハイデガーも心の暗い領域に言及しているね。自分の内側に見えたものを映像化して映画にするんだよ。残酷すぎるとか暴力的すぎると感じる人は、私の映画は観ないほうがいいだろうね。監督として物語を紡ぐのは楽しいし、それが私の仕事だ。衝動を抑えられなくなると、映画作品として世に出したくなるんだよ。1か月前まで続編の製作など頭になかったけど、アメリカのある記者が映画について、4人目の魔女を見てみたいと書いてたんだ。3姉妹の母親の話だよ。だから母親の誕生を描く可能性はあるね。」と応じている。

 

作品としては、ダリオ・アルジェント監督による「サスペリア」「インフェルノ」に続く魔女3部作の約27年ぶりの続編であり、監督の実の娘でもあるアーシア・アルジェントをヒロインに据えた完結編だ。かなり振り切ったゴアとエロ描写が特徴的な映画で、色々な意味で記憶に残る一作となっている。ストーリーの破天荒さは相変わらずで、終盤からラストの一連のシーンについてはほとんどシュールと言っても良い展開になっており、世評としてははかなり厳しいが、ダリオ・アルジェントのキャリア後期を彩る怪作だと思う。

 

 

監督:ダリオ・アルジェント
出演:アダム・ジェームズ、アーシア・アルジェント、クリスティアン・ソリメーノ、ダリア・ニコロディ、モラン・アティアス
日本公開:2009年